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受験うつと勉強方法
勉強に悩むお子様へのアドバイス方法

本郷赤門前クリニックの開設以来、受験生のうつ病治療に数多く携わってきた吉田たかよし先生による、実際の事例に基づいたアドバイスの内容をご紹介します。
吉田たかよし先生プロフィール

  • 受験期のうつ病とはわからずご相談に来られた方の事例
  • 親御さんがお子様の異変に気づいて来られた方の事例
  • イジメやひきこもり勉強出来なくなった方の事例
  • 急激な成績低下で相談に来られて、うつ病が原因だった方の事例

受験期のうつ病とはわからずご相談に来られた方の事例

浪人生(1浪)男子

超難関国立大学、理系志望。
小学生の頃から、興味があることには積極的に取り組むが、興味がわかないことは親が促してもやろうとしない。
体調と気分の浮き沈みが激しい。
目立ちたがりやで、人前で陽気に話すが、自分が話題の中心にならないとへそを曲げる。
成績以上の超難関国立大学を受験して失敗。予備校に通学中。

相談に来られた経緯

何かにつけてイライラして怒りだすようになった。
「成績が悪くなったのは親のせいだ」「僕の人生をどうしてくれるんだ」とわめき、暴れる。
勉強しろと言っても反発。親が言うことには、すべて反抗。
そこで方針を変え、「お前なりに頑張っている」と褒めるようにしたら、「こんな人生、死んだ方がマシだ」と逆に怒りだす。
朝は起床できず、昼過ぎまで寝続ける。母親が起こそうとすると、暴力を振るうこともある。
しかし、起こさないと、「どうして起こさないんだ」と後から怒り出す。
ご両親は手が付けられなくなり、また、受験が不安になり来院。

うつ病と告げた時の親御さんの反応

信じられない。むしろ、うつ病とは正反対の印象だったとのこと。
それまで思っていたうつ病のイメージとはかなり違うので、戸惑われたようだった。従来型のうつ病ではなく、いわゆる新型うつだと説明すると、納得された。原因がわかり、逆に少しはホッとされた様子だった。

勉強方法のアドバイス

自尊心を満足させるために、得意科目をさらに伸ばすように促す

受験生が新型うつに罹患した場合は、自尊心を上手に活用するのが決め手。
新型うつの場合、過大な自尊心を抱いてしまうのが原因になることがあるが、自尊心は自己向上欲につながるため、うまくハンドリングすれば、受験にプラスに作用させられる。
一般的には不得意科目をなくすのが受験勉強の王道だが、この場合は、まずは得意科目をさらに伸ばし、自尊心を満足させることが得策。
得意科目と不得意科目の成績差を自慢したがる新型うつの受験生も多い。
次のステップは、不得意科目の中で得意分野を見つけ伸ばしていくこと。
また、新型うつの場合は、志望校によって試験問題が合う合わないの差が極めて大きいため、過去問を詳細に検討し、自分に合った大学を厳選することが不可欠となる。

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親御さんがお子様の異変に気づいて来られた方の事例

全国的に有名な進学校に通う
現役高校3生 女子

超難関国立大学、文系志望。
成績は極めて優秀だった。小学校から超優等生。常にクラスのトップレベルを維持。何でも親や先生が期待する通りにしないと気が済まない性格だった。
典型的なメランコリー親和型性格:真面目で几帳面、完璧主義で責任感が強い。他人に気を使いすぎる。
高校3年生の春に、突然、急激に成績が悪化。

相談に来られた経緯

朝、ベッドから起き上がれない。気力を振り絞って起床しても、学校へ行く準備ができない。
常に身体のだるさを感じるようになった。不眠や食欲不振。時折、頭痛を繰り返す。
受験勉強がはかどらず、すぐに泣き出すようになった。いつまでたっても泣き止まない。
以前は、長時間にわたって粘り強く勉強ができたのに、ほんの数分で投げ出し、泣き出す。
メンタル面を安定させて受験勉強をはかどらせる目的で来院。

うつ病と告げた時の親御さんの反応

告げたときは、ショックを隠しきれない様子だった。だが、受験期のうつ病の特徴を説明すると、納得された。回復が見込めること、生活面や勉強法に配慮すれば受験を断念しなくて良いことを伝えると、ほっとされた。

勉強方法のアドバイス

急がば回れ。まずは休養を取り、頭を休めることが大切

うつ病の急性期には、休養が不可欠。まずは治療に専念。
本人は受験勉強を続けたいと訴えたが、症状が重い間は、休養をとるのが合格を勝ち取るための本当の受験勉強だと説明し、本人も納得した。
4週ほどで、改善傾向がみられた。
ただし、それぞれの脳機能が一様に回復することは少なく、回復した脳機能に合致した勉強に限って行うことが必要。
脳機能の一部しか使わない英単語などの単純記憶の能力が先行して回復するケースが多い。
一般的に創造力などは回復が遅れる傾向があり、そうした分野の受験勉強は寛解期を過ぎた後に、まとめて勉強するのが合格につながる合理的な勉強スケジュールだといえる。
そのケースに該当する典型例だったので、まずは英単語と古文単語の記憶を集中的に行わせた。

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イジメやひきこもり勉強出来なくなった方の事例

中堅進学校に通う
現役高校3年生 男子

医学部志望。高校2年生のときに、クラス分けで上位レベルのクラスに変わる。
それを期にクラスに仲の良い友人がいなくなる。英語の授業中、本当は答えがわかっていたのに、先生の問題の出し方が悪くて勘違いし、クラスで笑われる。
それ以来、悔しくて同級生とうまく会話ができなくなり、クラスで孤立。ひきこもりがちに。「誰も自分を分かってくれない」次第に自室に閉じこもり、やがて家族とも話をしなくなった。

相談に来られた経緯

引きこもりが続けば、大学入試は絶望的となる。
ご両親も本人も医学部への進学を希望。
親子共に夢である医学部合格を実現させるため、まずはお母様がお一人で来院され、カウンセリングを行った。
後日、ご自宅を訪問し、ご本人に対しカウンセリングを行った。

うつ病と告げた時の親御さんの反応

思春期特有の悩みのためだろうと思われていたそうで、うつ病は意外だったとのこと。
模擬テストの答案用紙を分析し、うつ病を治療すれば医学部の合格も十分に視野に入ることを告げると、安心された。もっと早く気づいてあげられなかったのが、親として悔やまれるとのことだった。

勉強方法のアドバイス

まずはクラスメイトと顔を合さない場所で、勉強できる環境をつくる

厚生労働省が定めた引きこもりの定義では、うつ病は除外されているが、現実には、うつ病が原因である引きこもりも少なくない。
うつ病の急性期には、自室で休息をとることが医療的に望ましく、無理に外に出すべきではない。
しかし、受験生がうつ病になった場合、回復期以降も受験勉強の名目で引きこもりを続けることになることが多く、これが生活様式の固定化を招くほか、受験勉強の効率も極端に低下させる。
症状に合わせて学校に登校することが望ましいが、まずは人間関係の不安を取り除く形で自室の外で勉強する習慣をつける。
クラスメートと顔を合わさない地域の図書館や学習塾の自習室で勉強するのも一つの方法だ。
また、有酸素運動を行うことが、うつ病の治療と認知機能の向上に役立つため、本人の負担にならない範囲で、勉強の合間に運動を行うのが得策。

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急激な成績低下で相談に来られて、うつ病が原因だった方の事例

私立進学校に通う
現役高校3生 女子

私立文系志望。
まじめにコツコツ勉強し、成績はクラスで上位。
ただし、融通が効かず、臨機応変に対処するのが幼いころから苦手。
模擬テストで、得意科目だった国語の成績が低下。
それをきっかけに、すっかり自信を喪失し、他の科目も成績が急落。

相談に来られた経緯

成績は安定していたのに、あるとき、急激に悪化。
それまで、勉学に対してマジメだったのに、親から見ると急に受験勉強を怠けるようなったと見える。
本人は、「不安で何も手に付かない」、「どうせ、勉強しても落ちるに決まっている」と勉強しなくなった。それでいて、「精神的に弱いから私は何をやってもうまくいかない」、「自分は頑張れないダメな人間だ」と自分を責める。意欲や脳機能を高める勉強法の指導を受けたくて来院した。 イキイキとした感情がなく、現実がテレビを見ているような他人ごとの世界のように感じる。
ご両親は一時期、夫婦仲が悪くなったことがあり、子どもの前で教育方針に関して大声で罵り合うこともあった。

うつ病と告げた時の親御さんの反応

両親は勉強を怠けているだけだと思っていたそう。うつ病になるとは想像もしていなかったので、目の前が真っ暗になったとのこと。
さらに、「うつ病だとわかると就職も結婚もできなくなるのではないか。先生、秘密にしてもらえないか」と心配されていた。医師には刑法に基づく特に厳しい守秘義務が課されており、患者様やご家族のプライバシーは完全に保護されることを説明すると、安心された。

勉強方法のアドバイス

不安を紙に書き出して、具体的に何を悩んでいるのかを明白にさせる

具体的な問題があって不安になるのは当然のこと。
ところが、うつ病になると、原因がよく分からないのに不安になる。
受験生の場合は、そこに不合格への不安が加わるため、症状が増悪する。
これを軽減するには、受験に関する不安の要因を紙に書いて整理するとよい。
全科目の苦手分野や未修分野を、一覧表にしてすべて列挙すると、不安が軽減し勉強の効率も上がる。
さらに、それぞれの項目に対し、やるべき対処を書き入れる。
私は、これを「受験の不安に輪郭を付ける」と呼んでおり、不安感の暴走を防げる。

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講師プロフィール

吉田たかよし

本郷赤門前クリニック院長
医学博士 心療内科医師
http://docor-t-yoshida.jimdo.com/

1964年生まれ。灘中学校・高等学校、東京大学工学部を卒業後、1989年にNHKに入局。個性派アナウンサーとして『ひるどき日本列島』や野球実況などを担当。NHKを退職後、東京大学大学院医学博士課程修了。本郷赤門前クリニックを開設し院長を務め、受験生を専門に扱う。現在では脳医学や自律神経機能の学習への応用研究に取り組む。人間情報学会理事・ヘルスケア部会長。

主な著書『最強の勉強法』(PHP出版)『子供がヤル気を出す家庭の秘密』(角川書店)

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