失業保険を一度もらうとどうなる?リセットのデメリットや2回目の受給条件

記事本文:失業保険(基本手当)を受給しようと考える際、「一度もらうとどうなるのか」「次にもらう時に不利にならないか」と不安を感じる方は少なくありません。 結論から申し上げますと、失業保険を一度でも受給すると、それまで積み上げてきた「雇用保険の加入期間」はリセットされます。これは、1日分だけ受給した場合も、満額受給した場合も同様です。 この記事では、失業保険を一度もらうことで生じる具体的なデメリットや、2回目を受給するための条件、さらには「受給せずに再就職した際」のメリットまで、専門的な視点で詳しく解説します。将来のキャリアと給付金のバランスを最適化するための判断材料としてお役立てください。
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失業保険を一度もらうと「雇用保険の加入期間」がリセットされる

失業保険を一度もらうと「雇用保険の加入期間」がリセットされる
失業保険制度において、最も重要な概念の一つが「算定基礎期間(雇用保険の加入期間)」です。失業保険を一度受給すると、この期間がどのように変化するのかを解説します。

雇用保険の被保険者期間が「0年」から再スタートする仕組み

失業保険を一度受給すると、それまでに加入していた雇用保険の期間はすべてリセットされ、次の就職先からは「0年(0ヶ月)」からの再スタートとなります。 雇用保険の加入期間は、受給できる「日数」に直結します。たとえば、10年以上同じ会社に勤めていた場合、自己都合退職でも120日の給付が受けられますが、一度受給してリセットされた後に1年で退職すると、次回は90日分しか受給できません。このように、長年の勤務実績が「リセット」される点は、受給前に必ず理解しておくべき最大のポイントです。

受給日数が残っていても、再就職して一定期間経過すると消滅する

「受給期間中に再就職が決まったから、残りの日数は取っておいて、また次の退職時に使いたい」と考える方もいるでしょう。しかし、失業保険の受給期限は原則として「離職日の翌日から1年間」です。 再就職後にその期限を過ぎてしまうと、前職の残りの受給資格は完全に消滅します。再度失業した際には、新しい職場での加入期間のみで受給資格を判定することになります。

【重要】「一度でも受給」の定義とは?1日分でもリセット対象

ここで注意が必要なのは、「一度もらう」の定義です。ハローワークで手続きを行い、待機期間や給付制限期間を終えた後、指定の認定日に「失業の認定」を受けて「1日分でも基本手当が振り込まれた」時点で、加入期間はリセットされます。 「全日分もらい切らなければリセットされない」という誤解が多いですが、実際には1円でも受給すれば、それまでの加入期間の権利は行使されたと見なされます。

失業保険を一度もらうことのデメリットと注意点

失業保険を一度もらうことのデメリットと注意点
失業保険は生活を支える心強い制度ですが、安易にもらうことで将来的なリスクが生じる場合もあります。

次回受給までの「加入期間(算定基礎期間)」のハードルが上がる

一度リセットされると、次に失業保険をもらうためには、再び一定期間の雇用保険加入が必要になります。
  • 自己都合退職の場合:再就職後に12ヶ月以上の加入が必要
  • 会社都合退職の場合:再就職後に6ヶ月以上の加入が必要
一度もらった直後に、体調不良や職場環境の不一致ですぐに辞めてしまった場合、この条件を満たせず「失業保険が1円ももらえない」という事態に陥る可能性があります。

長期間勤務した「最大給付日数」の権利が失われる

勤務年数が長いほど、失業保険の給付日数は手厚くなります。
加入期間 自己都合退職の日数 会社都合(特定受給資格者)の日数
1年未満 0日(受給不可) 90日
1年以上5年未満 90日 90日
5年以上10年未満 90日 120日(※30歳未満は90日)
10年以上20年未満 120日 180日〜240日
20年以上 150日 240日〜330日
20年勤めた方が一度受給すると、次回は「1年〜5年未満」の枠からスタートするため、給付日数が大幅に減ることになります。将来の「もしも」に備えて、今回は温存するという選択肢も検討の余地があります。

年金受給世代は注意!「特別支給の老齢厚生年金」との調整

60歳から64歳までの方が失業保険(基本手当)の受給を申請すると、その期間中は「特別支給の老齢厚生年金」が全額支給停止になります。 失業保険の金額と、支給停止になる年金額を比較し、どちらを受け取る方が家計にとって有利かを計算しておく必要があります。この調整は、ハローワークで求職の申し込みをした時点で発生するため、注意が必要です。

転職回数が多いと「再就職手当」の受給に制限がかかる場合も

失業保険を早期に切り上げて再就職した際にもらえる「再就職手当」には、「過去3年以内の受給制限」があります。過去3年以内に再就職手当、または常用雇用支度手当をもらっている場合、今回の再就職では手当を受け取ることができません。

失業保険の「2回目」はいつからもらえる?再受給の条件

失業保険の「2回目」はいつからもらえる?再受給の条件
一度受給した後に、再び失業保険を受け取るための条件を整理します。基本的には「新しい職場でどれだけ働いたか」が基準となります。

自己都合退職の場合:再就職後に1年以上の加入期間が必要

前回の受給から再就職し、新しい会社で「離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12ヶ月以上」あることが条件です。 ※被保険者期間とは、1ヶ月に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上(または就業時間が80時間以上)ある月を指します。

会社都合退職(特定受給資格者)の場合:半年(6ヶ月)以上の加入期間が必要

倒産や解雇など、自分の意思に反して離職した場合は条件が緩和されます。「離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上」あれば受給可能です。

病気や怪我、介護など(特定理由離職者)の特例条件

正当な理由がある自己都合退職(家族の介護、自身の病気、結婚に伴う住所変更で通勤困難になった場合など)も、会社都合と同様に「6ヶ月以上」の加入で受給できる可能性があります。

過去に「受給拒否」や「不正受給」があった場合のペナルティ

過去に失業保険を不正に受給しようとした(アルバイトを隠して報告しなかった等)経験がある場合、受給資格そのものが失われるだけでなく、支給された額の3倍を返還させる「3倍返し」などの厳しい処罰が下されます。当然、2回目の受給審査も非常に厳しくなります。

失業保険をもらうか、温存して「再就職手当」を狙うか

失業保険をもらうか、温存して「再就職手当」を狙うか
「失業保険を最後までもらい切る」ことだけが正解ではありません。再就職手当との比較検討が重要です。

再就職手当をもらう方がトータルでお得なケース

再就職手当は、失業保険の残日数が3分の1以上残っている状態で早期に再就職が決まった際にもらえるお祝い金です。
  • 残日数3分の2以上:基本手当の残り×70%
  • 残日数3分の1以上:基本手当の残り×60%
再就職手当は「非課税」であり、かつ新しい会社からの給与も発生するため、トータルの収入は「失業保険を全額もらう」よりも多くなるのが一般的です。

早期に就職した方が「雇用保険の加入期間」を通算できるメリット

もし今回、失業保険を1日も受給せずに再就職した場合、前職の加入期間を次の会社へ引き継ぐ(通算する)ことができます。 例:
  1. A社で5年勤務 → 退職
  2. 失業保険をもらわずにB社へ転職
  3. B社で3年勤務 → 退職
  4. この時、合計「8年」の加入期間として失業保険を計算できる
この「通算のメリット」は非常に大きく、万が一B社を短期間で辞めることになっても、A社の期間があるため即座に受給できる安心感に繋がります。

失業保険を「最後までもらい切る」のが損になるパターン

「失業保険をもらっている期間=無職の期間」です。この期間が長引くほど、履歴書の空白期間が伸び、再就職時の市場価値が下がるリスクがあります。給付金数ヶ月分のメリットよりも、早期再就職によるキャリア維持の方が生涯年収で見た場合に有利になるケースが多いのです。

【ケース別】失業保険を一度もらった後のシミュレーション

【ケース別】失業保険を一度もらった後のシミュレーション
具体的にどのようなリセットが起きるのか、3つのケースで見てみましょう。

10年勤めて一度もらい、1年でまた辞めた場合

  • 1回目:10年勤務(自己都合) → 120日受給。
  • リセット:加入期間は0年に。
  • 2回目:1年勤務(自己都合) → 90日受給。
    • ※もし1回目をもらわずに通算していれば、合計11年となり、より高い給付額や長い日数が保証されていた可能性があります。

数ヶ月だけ受給してすぐに再就職した場合

  • 状況:90日の給付日数のうち、20日分だけ受給して再就職。
  • 結果:20日受給した瞬間に、前職の加入期間はリセットされます。残りの70日分を将来のために取っておくことはできません。

パート・アルバイトから正社員になった後の受給資格

パート・アルバイトでも週20時間以上勤務し、雇用保険に加入していれば期間はカウントされます。正社員に転職した際も期間は合算されるため、「正社員でないともらえない」というわけではありません。

ハローワークで一度もらう際の手続きと「言ってはいけないこと」

ハローワークで一度もらう際の手続きと「言ってはいけないこと」
失業保険を受給するためには、「失業の状態」にあると認定される必要があります。

失業保険受給の必須条件「働く意思と能力」の示し方

失業保険は「次に働く意思がある人」を支援するための制度です。
  • 健康状態に問題がなく、すぐに働ける
  • ハローワークや求人サイト等で具体的に活動している
  • 家庭の事情(介護や育児)で就職が制限されていない
これらが揃っていることが前提となります。

ハローワークで「就職するつもりがない」と見なされる発言

面談や書類で以下のような発言・記載をすると、受給資格がないと判断される可能性があります。
  • 「しばらくはゆっくり休みたいと考えている」
  • 「起業の準備をしていて、会社に勤めるつもりはない」
  • 「資格試験の勉強に専念したいので、仕事は探していない」
  • 「家事や育児に専念することにした」
これらは「失業の状態」には当たらないため、基本手当の給付対象外となります。

再就職活動の実績作りで注意すべきポイント

認定日までに原則2回以上の「求職活動実績」が必要です。
  • 求人への応募
  • ハローワークでの職業相談
  • 許可されたセミナーへの参加
単に「ネットで求人を見た」だけでは実績として認められないため、必ず「具体的な行動」を記録に残すようにしましょう。

失業保険に関するよくある質問(FAQ)

失業保険に関するよくある質問(FAQ)

Q:失業保険を一度もらうとデメリットはありますか?

A: 最大のデメリットは、雇用保険の加入期間(算定基礎期間)がリセットされることです。これにより、次回退職時の給付日数が少なくなったり、次の受給までに最低1年(会社都合なら半年)働く必要が生じたりします。

Q:失業保険を一度もらうと次は何年後ですか?

A: 自己都合退職の場合、再就職して雇用保険に「1年以上」加入すれば、最短1年後には受給資格が得られます。会社都合退職や、病気等の正当な理由がある場合は「半年以上」の加入で可能です。

Q:失業保険は一度にいくらもらうことができますか?

A: 退職前6ヶ月の賃金を180で割った「賃金日額」の約50〜80%(上限あり)が、1日あたりの支給額になります。これに給付日数を掛けた合計額が総受給額です。

Q:数日分だけもらって再就職した場合、残りはどうなる?

A: 再就職手当の条件を満たしていれば、残りの日数に応じた手当がもらえます。条件を満たしていない場合や、受給期限(1年)を過ぎた場合、残りの日数は消滅します。

Q:一度もらった後、すぐにまた受給するのは「不正受給」になる?

A: 制度上の加入期間(1年または半年)を満たしており、かつ「働く意思があるのに失業した」という事実があれば、不正受給にはなりません。ただし、短期間での離職・受給を繰り返すと、ハローワークの調査が慎重に行われることがあります。

Q:ハローワークの面談で注意すべき言葉遣いや態度はある?

A: 威圧的な態度や不真面目な受け答えは、窓口での「就職の意思」の判断に悪影響を与える可能性があります。また、上述の「当分働く気がない」といった旨の発言は受給停止に直結するため、事実に基づきつつ、意欲を持って活動していることを伝えることが大切です。

まとめ:失業保険を一度もらう際は「将来の受給権」も考慮しよう

まとめ:失業保険を一度もらう際は「将来の受給権」も考慮しよう
失業保険を一度もらうと、それまでの雇用保険加入期間はリセットされ、次の受給に向けたハードルが一時的に高くなります。
  • 今の生活のために受給が必要か
  • 早期再就職して「加入期間」を温存すべきか
  • 再就職手当を活用して、トータルの利益を最大化すべきか
この3点を軸に検討することをお勧めします。特に、長く勤めた職場を辞めた場合は、その「加入期間」という資産を今使うべきか、慎重に判断してください。 もし不安がある場合は、ハローワークの窓口で「今受給した場合と、通算した場合のシミュレーション」を相談してみるのも一つの方法です。制度を正しく理解し、あなたのキャリアにとって最適な選択をしましょう。
免責事項 ※本記事の内容は、執筆時点の雇用保険法および関連法規に基づいています。法改正により制度内容が変更される場合があります。また、個別の受給資格判定は、お住まいの地域を管轄するハローワークの最終的な判断に委ねられます。具体的な手続きに際しては、必ず最新の情報をハローワーク公式サイト等でご確認ください。
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