怒鳴りつけ病院に行かせるのはNG!
大人でも、病気と向き合うというのは勇気のいることです。ましてや、メンタル面の不調に悩むお子様が病院に行きたがらないというのは、当然のことだといえます。怒鳴りつけるなどして無理やりに病院に連れて行こうとする親御様は少なくありませんが、適切な対応ではありません。
塾に行く感覚でクリニックへ!
私がおすすめしているのは、「脳科学を応用して、短い勉強時間でも合格できるようにしてくれるクリニックがある」と、お話していただくことです。病気の診断や治療ということではなく、個別指導の学習塾に行くような感覚でお連れいただくと、お子様の心理的な負担はかなり軽くなります。
お子様の気持ちを配慮した問診!
事前にお伝えいただければ、私の方でも、お子様にいきなり症状をうかがうことはせず、「苦手な科目はなんですか?」、「暗記できなくて困っていることはありますか?」など、まずは受験の指導に関するカウンセリングから始めます。こうしてお子様と信頼関係が築いたうえで病気の診断に進むと、その後の治療も効果が上がります。
ウソをついて病院に行かせるのもNG!
ただし、お子様にウソをつくことは、絶対にしないでください。以前、「ゲームを販売するお店だ」と、ウソをついてクリニックにお子様を連れてこられた親御様がいました。だまされたと知ったお子様はショックを受け、心を開くことはありませんでした。
磁気刺激治療は健康な受験生も利用!
弊院では、受験指導だけを行うということがウソにならないよう、一部ではありますが、実際に健康なお子様も受け入れています。
そのことをホームページにも明記しています。また、磁気刺激治療は、うつ病などのメンタル面のご病気の治療だけでなく、健康な方が集中力や記憶力を高めるためにも利用されており、そのための専門のコースも設けています。
お子様が不審に思われているようでしたら、このこともしっかりとお伝え下さい。

サバ・イワシ・サンマなど、いわゆる青魚に豊富に含まれる「オメガ3系脂肪酸」が、うつ症状の緩和に役立つというデータが発表されています。
また、食事の時間をたっぷり取って、よく噛んで食べるようにするという食習慣が、脳内でヒスタミンという物質の分泌を促すことで、意欲などの回復を支える効果を持っています。
この他にも、「受験うつ」のそれぞれのタイプごとに、症状の緩和に役立つ食材や成分が多く見つかっています。食事についても、カウンセリングの中で個別にアドバイスをしており、ご家族で一丸となって実践していただいています。
ただし、残念ながら食事による治療効果はごくわずかで、それだけで「受験うつ」が治るというのは、医学的に考えて、ありえないことです。あくまでも、磁気刺激治療などを中心にし、食事はその効果を支える副次的なものだと理解しておきましょう。
私は多くの親御様から、子どもにどうアドバイスしていいのかわからず、困っているという悩みを打ち明けられます。そんなとき、真っ先にお伝えするのは、早計にアドバイスはしないように心がけたほうがいいということです。不用意な親の一言が、お子様を自殺に駆り立てることもあるからです。
ヤル気はどうしたら戻ってくるのか?
勉強はどうやるべきか?
どの学校を受験すべきか?
こうした質問に対し、私自身は必ず、脳機能の検査データや模擬テストの解答用紙を分析したうえで、これまでのカウンセリングの経験や心療内科医としての専門の知識を照らし合わせ、慎重にお答えを選んでいます。一般の親御様が適切な答えを簡単に見つけ出せるとは思わないでください。
私は、日々、「受験うつ」に苦しむお子様の診療を行う中で、親御様にも何らかの形でメンタル面の不調が生じている場合がとても多いことを痛感させられています。
うつ症状は、遺伝因子と環境因子の両面で発病します。親子は遺伝子が50%共通し、環境面でも共有していることが多いので、うつ症状が同時に現れるというのは、医学的にも十分にあり得ることです。
お子様が「受験うつ」に陥った場合、特にお母様にはほぼ半数に何らかのメンタル面の不調が現れています。そのようなケースでは、お子様だけでなくお母様にも検査を受けるようおすすめしています。
「子どもの治療が先で、自分自身は受験が終わってからでいい」とお話になるお母様もいます。
しかし、家庭の中で母親の心理状態は、確実にお子様にも投影されます。受験を成功させるためだけを考えても、同時にお母様の治療も早期に行うのが理想的です。
合格は、お子様がひとりぼっちでつかみ取るものではありません。心身ともに健康になったご家族が、一丸になってこそ勝ち取れるものだと考えてください。

常にイライラしたり、悲しくなったり、怒ったりする、何に対しても楽しめない、原因がわからないが頭痛がする、何もしていないのに太る・痩せる、集中できない、絶望的と感じる、自分に価値がないと感じる、眠り過ぎる・眠れないなどです。「受験うつ」とは、受験期にこのような症状が兆候となり、発症したうつ病の通称として使われています。
子どもの本来の力が出せなくなった時です。眠れない、食事をとらないといった生活上の変化や成績低下など、明らかに変わったときには、なるべく早く受診させたほうがよいでしょう。
まずは日常生活(例えば、睡眠や食事、休憩等について)を、受験勉強をやめて受験前の状態に戻してください。
それから2週間たっても戻らないときは、受診してください。うつ病診断はうつ症状が2週間継続するかどうかが診断の基準になっているからです。
まずは規則的な生活をさせてみることを勧めてみましょう。
その後、気分が落ち込んだり、イライラ、だるくてやる気が出ない、集中力がない、眠れないなどが2週間続くようでしたら、受診をしてください。
あります。
他には、悲しくなったり、楽しめない、頭痛がする、何もしていないのに太る・痩せる、集中できない、絶望的と感じる、自分に価値がないと感じる、眠り過ぎる・眠れないなどの症状があります。
関連性はあります。
先にうつになり、パニック障害を起こす場合と、先にパニック障害になり、それからうつ病になる場合と両方があります。なるべく早く受診することをお勧めします。

勉強は続けましょう。
一番大切なのは規則的な生活をすることです。疲れやすいのであれば、休息する等して体をきちんと整えるようにしましょう。回復には個人差がありますが、心配であれば、すぐに相談しましょう。
可能性はあります。
ただ、十分にお子様と話をして他の原因がないかも探してみましょう。原因がうつ病でなくて、いじめがあるなど他に悩みがある可能性もあります。
勉強を続けながら、治療も並行して実施しましょう。
学校の帰りに治療して帰るなど、勉強と治療を生活上のサイクルとしてしまうことがよいと考えます。

安全に行われております。TMS治療は、薬を使わないため副作用もほとんどない治療です。
定期的に、クリニックに来てTMS治療を行い、その前後に塾や予備校に行く人がいます。このように受験生活に組み込むことで並行して行っていくことができると、プラスに働くと思います。