精神疾患の種類と症状を一覧で解説【代表的な病気まとめ】
精神疾患は、脳機能の不調によって思考、感情、行動などが障害され、日常生活や社会生活に困難が生じる病気の総称です。誰にでも起こりうる可能性があり、その種類は多岐にわたります。身体の病気と同じように、早期に適切な診断と治療を受けることが重要です。
この記事では、精神疾患の定義や分類、そして主な疾患の種類ごとの症状、診断、治療法について網羅的に解説します。ご自身の状態や身近な人の様子で気になることがある方は、ぜひ参考にしてください。
精神疾患とは?定義と分類
精神疾患とは、主に脳の機能的な問題によって引き起こされる様々な病態を指します。これには、感情や思考のコントロールが難しくなるもの、現実認識に歪みが生じるもの、行動パターンに偏りが見られるものなど、非常に多様な症状が含まれます。これらの症状によって、個人の日常生活、社会生活、職業生活に支障が生じることが特徴です。精神疾患は「心の病気」と表現されることもありますが、その根底には脳内の神経伝達物質のバランスの乱れや、脳の特定の部位の機能異常など、生物学的な要因が関わっていることが分かっています。加えて、環境要因や心理的な要因も発症や悪化に関わります。
精神疾患の分類は、世界保健機関(WHO)が定める「国際疾病分類(ICD)」や、アメリカ精神医学会(APA)が定める「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM)」といった診断基準によって行われます。これらの基準は、世界中の医療従事者が共通理解を持ち、適切に診断や治療を進めるために不可欠です。病気の種類を特定することで、効果的な治療法を選択し、予後を予測するための重要な手がかりとなります。
精神疾患と精神障害の違い
「精神疾患」と「精神障害」は似たような文脈で使われることがありますが、厳密にはニュアンスが異なります。「精神疾患」は、病気そのもの、すなわち脳機能の障害によって生じる特定の病態を指すことが多いです。一方、「精神障害」は、精神疾患によって生じた症状や状態が、長期にわたって残存し、日常生活や社会生活に継続的な困難をもたらしている状況を指す場合に用いられます。障害者総合支援法など、福祉や社会保障の文脈では「精神障害」という言葉が使われることが一般的です。つまり、精神疾患は病気の状態、精神障害はその病気によって生じた機能的な制約や困難、というように捉えると分かりやすいかもしれません。ただし、日常会話や非専門的な文脈では、これらが明確に区別されずに使われることも少なくありません。
主な診断基準(DSM-5, ICD-11)について
精神疾患の診断は、医師による問診や診察に加え、国際的に合意された診断基準に基づいて行われます。最も広く用いられているのが、以下の二つの基準です。
- DSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition): アメリカ精神医学会が発行する診断マニュアルです。特定の症状がいくつ、どのくらいの期間続いているか、それがどの程度生活に影響を与えているか、といった具体的な診断基準が示されています。研究分野で特に広く利用されています。
- ICD-11(International Classification of Diseases, 11th Revision): 世界保健機関(WHO)が発行する、あらゆる傷病の国際的な分類基準です。精神疾患もこの中に含まれており、国際的な統計や臨床現場で広く利用されています。
これらの診断基準は、個々の症状の有無や組み合わせ、経過などを詳細に確認し、他の病気や状態を除外しながら診断を進めるための指針となります。ただし、診断基準はあくまでツールであり、最終的な診断は、医師が患者さんの全体像、生育歴、環境などを総合的に判断して行います。これらの基準は定期的に改訂され、最新の医学的知見が反映されています。
主な精神疾患の種類(診断カテゴリー別)
精神疾患は非常に多岐にわたるため、診断基準ではいくつかのカテゴリーに分類されています。ここでは、その主なカテゴリーと代表的な疾患について解説します。
気分障害
気分障害は、感情の調節に問題が生じる疾患群です。喜びや悲しみといった正常な感情の範囲を超えた、極端な気分の落ち込み(抑うつ)や高揚(躁)が長期間続き、心身の不調や生活上の困難を引き起こします。
うつ病(大うつ病性障害)
うつ病は、持続的な抑うつ気分や興味・喜びの喪失を主症状とする気分障害です。多くの人が経験する「一時的な落ち込み」とは異なり、脳の機能的な変化が関わる病気です。
主な症状:
- 一日中ほとんど、ほとんど毎日の抑うつ気分(悲しい、むなしい、希望がないなど)
- 一日中ほとんど、ほとんど毎日の、活動への興味や喜びの著しい減退
- 食欲の減退または増加、体重の減少または増加
- 不眠または過眠
- 精神運動性の焦燥または制止(落ち着きがない、または動きが鈍くなる)
- 疲労感または気力の減退
- 無価値感、過度な罪悪感
- 思考力や集中力の低下、決断困難
- 死についての反復思考、自殺念慮または自殺企図
これらの症状のうちいくつか、または多くが2週間以上続き、仕事や学業、社会活動などに著しい支障をきたす場合に診断が検討されます。身体的な症状(頭痛、肩こり、胃の不調など)を伴うことも少なくありません。真面目で責任感が強い人、完璧主義な人などがかかりやすい傾向があるとも言われますが、どのような人でも発症する可能性のある病気です。
診断:
問診で症状の詳細、既往歴、家族歴、現在の状況などを詳しく聞き取ります。身体疾患の可能性を除外するために、血液検査などが行われることもあります。診断基準(DSM-5やICD-11)に照らし合わせながら、症状の組み合わせや重症度を評価して診断に至ります。
治療:
治療の柱は、休養、薬物療法、精神療法(心理療法)です。十分な休養は脳の疲労回復に不可欠です。薬物療法では、主に抗うつ薬が使われます。脳内の神経伝達物質のバランスを調整することで、抑うつ気分やその他の症状を改善します。精神療法では、認知行動療法などが有効とされており、考え方や行動パターンを修正することで、困難な状況への対処スキルを高めます。重症の場合や自殺のリスクが高い場合は、入院治療が必要となることもあります。
双極性障害(躁うつ病)
双極性障害は、抑うつ状態と躁状態(あるいは軽躁状態)という、対照的な気分の波を繰り返す気分障害です。「躁うつ病」とも呼ばれていましたが、現在は双極性障害が正式な病名です。気分の波によって、日常生活や社会生活に大きな影響を及ぼします。
主な症状:
- 躁状態: 気分が異常に高揚したり、興奮したり、怒りっぽくなったりします。
- 誇大的になる(自分は偉大な人間だと思う、特別な能力があると思うなど)
- 睡眠欲求の減少(ほとんど眠らなくても平気になる)
- 普段より多弁になる、話が止まらなくなる
- 観念奔逸(次から次へとアイデアが浮かび、思考がまとまらない)
- 注意散漫(気が散りやすく、集中できない)
- 目標志向的な活動の増加(普段より活動的になる、仕事や学業に異常に没頭するなど)
- 快楽的な活動に過度にのめり込む(浪費、性的逸脱行為、無謀な投資など、破滅的な結果につながりやすい行動)
- 抑うつ状態: うつ病と同様の症状が現れます。前述のうつ病の項目を参照してください。
双極性障害には、躁状態とうつ状態を繰り返す「双極Ⅰ型障害」と、軽躁状態とうつ状態を繰り返す「双極Ⅱ型障害」があります。軽躁状態は、躁状態ほど重度ではなく、本人はむしろ調子が良いと感じていることも多いため、周囲や本人も病気と気づきにくい場合があります。
診断:
詳細な問診が最も重要です。気分の波のパターン、それぞれの状態での具体的な行動や思考の変化、持続期間などを本人だけでなく、家族など身近な人からも聞き取ることが診断の鍵となります。うつ病と誤診されているケースも少なくありません。
治療:
治療の中心は薬物療法です。特に気分安定薬(リチウム、バルプロ酸、カルバマゼピン、ラモトリギンなど)や非定型抗精神病薬が用いられ、気分の波を抑制し、再発を予防することを目的とします。躁状態、抑うつ状態、それぞれに合わせた薬が使われることもあります。薬物療法に加え、病気について学び、気分の波の早期兆候に気づき、対処するスキルを身につけるための心理教育や、対人関係の問題に対処するための対人関係・社会リズム療法(IPSRT)なども行われます。服薬を継続し、規則正しい生活を送ることが再発予防には非常に重要です。
不安症(不安障害)
不安症(不安障害)は、過剰な不安や恐怖が持続し、日常生活に支障をきたす疾患群です。特定の対象や状況に対する不安だけでなく、漠然とした不安や突然強い不安発作が起こるなど、様々な形で現れます。
パニック症
パニック症は、突然強い不安発作(パニック発作)を繰り返す疾患です。パニック発作中は、強い恐怖感とともに様々な身体症状が現れます。
主な症状:
- パニック発作: 動悸、息切れ、胸の痛みや圧迫感、めまい、吐き気、手足のしびれ、冷や汗、震えなどの身体症状に加え、「死んでしまうのではないか」「気がおかしくなるのではないか」といった強い恐怖感に襲われます。発作は通常数分から20分程度で収まります。
- 予期不安: パニック発作がまた起こるのではないかという強い不安が続く状態です。
- 広場恐怖: パニック発作が起きたときに助けが得られない、あるいは逃げられないような場所や状況(人混み、電車やバスの中、閉鎖された空間など)を避けるようになります。
パニック発作は非常に苦痛で、何度も繰り返すうちに外出や電車に乗ることなどを避けるようになり、生活範囲が狭まってしまうことがあります。
診断:
繰り返されるパニック発作の状況や症状、予期不安や広場恐怖の有無などを詳しく問診します。発作時に心臓病や呼吸器疾患など他の身体疾患の可能性がないか、検査が行われることもあります。
治療:
治療の柱は薬物療法と精神療法です。薬物療法では、主にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬や、ベンゾジアゼピン系抗不安薬が使われます。精神療法では、パニック発作が起きても安全であることを学び、発作につながる状況に少しずつ慣れていく認知行動療法(曝露療法など)が非常に有効とされています。
社交不安症
社交不安症(SAD: Social Anxiety Disorder)は、人前で何かをしたり、人と接したりすることに対して、強い不安や恐怖を感じ、そのような状況を避けるようになる疾患です。以前は社会不安障害と呼ばれていました。
主な症状:
- 人前での発表や発言、初対面の人との会話、電話、会食などで、自分が恥ずかしい思いをしたり、否定的な評価を受けたりすることを強く恐れる。
- 不安を感じると、顔が赤くなる、手が震える、汗をかく、どもる、吐き気がする、といった身体症状が現れる。
- 強い不安や身体症状を経験することを恐れ、そのような状況を避けるようになる。
- 不安や回避行動によって、仕事、学業、友人関係などに支障が生じる。
特定の状況(人前でのスピーチだけなど)で不安を感じる場合と、より広範な対人場面で不安を感じる場合があります。
診断:
問診で、どのような状況で不安を感じるか、具体的な症状、回避行動の有無、それがどの程度生活に影響しているかなどを詳しく聞き取ります。
治療:
治療の柱は精神療法と薬物療法です。精神療法では、社交的な状況に対する考え方を修正し、不安を感じる状況に段階的に慣れていく認知行動療法が効果的です。薬物療法では、SSRIなどの抗うつ薬や、β遮断薬などが用いられることがあります。
全般性不安症
全般性不安症(GAD: Generalized Anxiety Disorder)は、特定の対象や状況だけでなく、様々なことに対して過剰な不安や心配が続く疾患です。根拠なく、ありとあらゆることについて心配し続けてしまいます。
主な症状:
- 様々な出来事や活動(仕事、健康、家族、将来など)について、過剰な不安や心配が続く。
- 心配をコントロールすることが難しい。
- 不安や心配とともに、落ち着きのなさ、疲れやすさ、集中困難、易刺激性(ちょっとしたことでイライラする)、筋緊張、睡眠障害(寝つきが悪い、眠りが浅いなど)といった症状が伴う。
- これらの症状が6ヶ月以上続き、日常生活に支障をきたす。
常に頭の中で悪い可能性を考えてしまい、リラックスすることが非常に困難になります。
診断:
問診で、どのようなことについて、どの程度の頻度で、どのくらい心配しているか、それに伴う身体症状や精神症状などを詳しく聞き取ります。
治療:
治療の柱は精神療法と薬物療法です。精神療法では、心配のパターンや思考の癖に気づき、対処法を学ぶ認知行動療法が有効です。薬物療法では、SSRIやSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬や、ベンゾジアゼピン系抗不安薬などが用いられます。
強迫症(強迫性障害)
強迫症(OCD: Obsessive-Compulsive Disorder)は、自分でも「ばかげている」「不合理だ」と分かっているのに、頭から離れない考え(強迫観念)と、その不快感を打ち消すために繰り返してしまう行為(強迫行為)を特徴とする疾患です。以前は強迫性障害と呼ばれていました。
主な症状:
- 強迫観念: 不潔、感染、加害(誰かに危害を加えてしまうのではないか)、確認(鍵を閉めたか、火を消したかなど)、対称性や完璧さへのこだわりなど、不快で頭から追い払えない考えやイメージ、衝動。
- 強迫行為: 強迫観念によって生じる不安や不快感を打ち消すために行う、反復的な行為や心の作業。手洗い、確認、整理整頓、数字を数えるなど。
強迫観念にとらわれる時間や、強迫行為を行う時間が非常に長くなり、日常生活や社会生活に深刻な支障をきたします。
診断:
問診で、どのような強迫観念や強迫行為があるか、それによってどのくらい苦痛を感じているか、生活への影響などを詳しく聞き取ります。
治療:
治療の柱は精神療法と薬物療法です。精神療法では、不安を感じる状況や考えに触れても、強迫行為を行わないようにする曝露反応妨害法という認知行動療法が最も効果的とされています。薬物療法では、SSRIなどの抗うつ薬が用いられます。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、生命に関わるような出来事や、身体・心の安全が脅かされるような、強い衝撃的な出来事(トラウマ体験)を経験した後で発症する疾患です。大きな災害、事故、犯罪被害、虐待などが原因となり得ます。
主な症状:
- 再体験: トラウマ体験に関する記憶がフラッシュバックのように蘇ったり、悪夢を見たりする。
- 回避: トラウマ体験を思い出させる人、場所、状況、活動などを避ける。
- 認知と気分の陰性の変化: トラウマ体験や自分自身、世界に対して否定的な考えを持つようになる。未来への希望が持てなくなる。興味や喜びが減退する。
- 覚醒度と反応性の著しい変化: 常に神経が張り詰めた状態になる(過覚醒)。イライラしやすくなる、些細な物音に驚く、集中できない、睡眠障害など。
これらの症状が1ヶ月以上続き、日常生活に支障をきたす場合に診断が検討されます。
診断:
問診で、トラウマ体験の内容、その後の症状の経過、生活への影響などを詳しく聞き取ります。他の精神疾患や身体疾患との区別が重要です。
治療:
治療の柱は精神療法と薬物療法です。精神療法では、トラウマ体験と向き合い、その体験に対する考え方を整理する認知行動療法(トラウマ焦点化認知行動療法)や、眼球運動を用いたEMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)などが有効とされています。薬物療法では、SSRIなどの抗うつ薬が用いられ、不安や抑うつ、睡眠障害などの症状を和らげます。
適応障害
適応障害は、はっきりとしたストレスの原因(例: 進学、就職、異動、人間関係の変化、死別など)によって、気分の落ち込みや不安、行動面の変化などが生じ、日常生活や社会生活に支障をきたす疾患です。ストレスの原因がなくなると、症状も改善することが特徴です。
主な症状:
- ストレスの原因となる出来事に対して、抑うつ気分、不安、怒り、混乱などの感情的な反応。
- 引きこもり、無断欠勤、喧嘩などの行動面の変化。
- ストレスの原因に不釣り合いなほど、または、正常な適応の範囲を超えた苦痛や機能の障害。
- ストレスの原因への暴露から3ヶ月以内に発症し、原因が解消してから6ヶ月以内に症状が消失する。
うつ病や不安症と似た症状が現れますが、ストレスの原因が特定でき、それが解消されると症状も落ち着く点が異なります。
診断:
問診で、症状が現れる前にどのようなストレスがあったか、症状の内容、生活への影響などを詳しく聞き取ります。ストレスの原因が特定でき、それが症状と関連していることが診断の鍵となります。
治療:
治療の基本は、ストレスの原因から離れることや、ストレスへの対処スキルを身につけることです。休養を取り、心身を回復させることが重要です。精神療法(カウンセリングなど)によって、ストレスへの考え方を変えたり、効果的な対処法を学んだりします。症状に応じて、一時的に抗不安薬や抗うつ薬などが処方されることもあります。
統合失調症スペクトラム障害
統合失調症スペクトラム障害は、思考、知覚、感情、行動などに特徴的な障害が見られる疾患群です。現実とのつながりを失い、幻覚や妄想といった症状が現れることがあります。
統合失調症
統合失調症は、思考や知覚が障害され、現実と非現実の区別がつきにくくなることがある慢性の精神疾患です。思春期から青年期にかけて発症することが多いですが、それ以降に発症することもあります。
主な症状:
- 陽性症状: 実際にはないものが見えたり聞こえたりする幻覚(特に幻聴)、訂正困難な間違った確信である妄想(被害妄想、誇大妄想など)、まとまりのない思考や会話、奇妙な行動。
- 陰性症状: 意欲の低下、感情の平板化(感情表現が乏しくなる)、会話量の減少、楽しみを感じなくなる(アヘドニア)、社会的引きこもり。
- 認知機能障害: 記憶力、注意集中力、判断力、遂行機能(計画を立てて実行する能力)の低下。
陽性症状は薬物療法で改善しやすい傾向がありますが、陰性症状や認知機能障害が残存し、社会生活への適応を難しくすることがあります。
診断:
詳細な問診で、症状の内容、経過、生活への影響などを本人や家族から聞き取ります。一定期間、特徴的な症状が持続し、社会生活や職業生活に著しい支障をきたしている場合に診断されます。他の精神疾患や身体疾患の可能性を除外することも重要です。
治療:
治療の柱は薬物療法と精神社会療法です。薬物療法では、主に抗精神病薬が用いられ、脳内の神経伝達物質(特にドーパミン)のバランスを調整することで、幻覚や妄想といった陽性症状を抑えます。精神社会療法では、病気について学ぶ心理教育、生活スキルや社会スキルを向上させるためのSST(社会生活技能訓練)、就労や住居に関する支援を行う地域生活支援などが含まれます。病気の回復には、薬物療法による症状のコントロールと、精神社会療法による社会機能の回復の両方が不可欠です。
神経発達症(発達障害)
神経発達症(発達障害)は、脳機能の発達の仕方の違いによって、幼児期や児童期から社会生活や学習に困難が生じる状態を指します。生まれつきの脳機能の特性であり、病気とは異なりますが、精神疾患を合併することもあるため、精神科や専門機関で相談・診断されることがあります。
注意欠如・多動症(ADHD)
注意欠如・多動症(ADHD: Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)は、「不注意」「多動性」「衝動性」といった特性が年齢や発達レベルに不釣り合いに見られる状態です。
主な特性:
- 不注意: 集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい、整理整頓が苦手、指示に従うのが難しいなど。
- 多動性: じっとしていられない、ソワソワ落ち着きがない、過度におしゃべりをするなど。
- 衝動性: 順番を待てない、思いついたまま行動する、他人の会話に割り込むなど。
これらの特性によって、学業や仕事、対人関係などで困難が生じることがあります。成人期まで特性が続くことも多いですが、症状の現れ方は年齢とともに変化します。
診断:
生育歴、学業や仕事での様子、家庭での様子などを本人や保護者、学校の先生などから詳細に聞き取ります。行動観察や、ADHDの特性を評価する質問紙や検査(ADHD-RS, CAARSなど)を用いることもあります。診断基準(DSM-5など)に基づいて、特性の有無や程度、それが生活にどの程度影響しているかを総合的に判断します。他の精神疾患との鑑別も重要です。
支援:
支援の中心は、特性を理解し、苦手な部分への環境調整や行動面の工夫を行うことです。衝動性を抑える薬物療法や、不注意を軽減する薬物療法が有効な場合もあります。特性による二次的な問題を抱えやすい場合(例: 不安、抑うつ、自信喪失など)には、精神療法やカウンセリングも行われます。
自閉スペクトラム症(ASD)
自閉スペクトラム症(ASD: Autism Spectrum Disorder)は、対人コミュニケーションや社会性の特性と、限定された興味やこだわり、反復的な行動といった特性が見られる状態です。以前は自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害などに分類されていましたが、現在は連続性のある「スペクトラム」として捉えられています。
主な特性:
- 対人コミュニケーションと社会性の困難: 視線を合わせるのが苦手、表情や声のトーンから感情を読み取るのが難しい、言葉の裏を理解するのが難しい、冗談や皮肉が通じにくい、他者との相互的なやり取りが苦手、集団行動が苦手など。
- 限定された興味、反復的な行動: 特定のものやテーマに強い興味やこだわりを持つ、決まった手順やパターンにこだわる、繰り返しの行動(手をひらひらさせるなど)、感覚過敏や感覚鈍麻(特定の音や匂いを極端に嫌がる、痛みを感じにくいなど)。
これらの特性によって、対人関係の構築や維持、新しい環境への適応などで困難が生じることがあります。知的な遅れを伴う場合と伴わない場合があります。
診断:
生育歴、幼少期からの対人関係や遊びの様子、現在の生活での困難などを本人や保護者から詳細に聞き取ります。発達検査や、ASDの特性を評価する質問紙や観察スケール(ADOS-2, ADI-Rなど)を用いることもあります。診断基準(DSM-5など)に基づいて総合的に判断します。
支援:
支援の中心は、特性を理解し、社会生活で必要となるスキルを獲得するための構造化された支援やSST(社会生活技能訓練)などです。視覚的に分かりやすい情報提示や、曖昧さをなくしたコミュニケーションが有効な場合があります。こだわりや感覚過敏など、特定の困難に対して薬物療法が行われることもありますが、ASDそのものを治す薬はありません。特性による二次的な問題(不安、抑うつなど)に対しては、精神療法などが行われます。
学習障害(LD)
学習障害(LD: Learning Disorder)は、全般的な知的発達に遅れはないものの、読み書き、計算など特定の学習領域に著しい困難がある状態です。ディスレクシア(読字障害)、ディスグラフィア(書字障害)、ディスカリキュリア(算数障害)などがあります。
主な特性:
- 文字を正しく読むことが難しい、読んだ内容を理解することが難しい。
- 文字を正しく書くことが難しい、文章を作成することが難しい。
- 数の概念を理解することが難しい、計算をすることが難しい。
これらの困難は、年齢や知的な能力から期待されるレベルと比較して著しい場合に診断されます。
診断:
専門家(医師、臨床心理士、言語聴覚士など)による知能検査と、特定の学習領域に関する学力検査などを行います。生育歴や学校での様子も考慮して総合的に判断します。
支援:
支援の中心は、困難のある学習領域に対する個別の指導や、特性に合わせた学習方法の工夫です。例えば、読字障害のある子どもには、文字を分解して認識する訓練や、音声読み上げソフトの活用などがあります。
知的障害
知的障害は、知的機能(推論、問題解決、計画、抽象的思考、判断、学習など)と、概念的、社会的、実践的な領域における適応機能(コミュニケーション、社会参加、身辺自立など)の両面に著しい限界がある状態です。発達期(18歳まで)に発症します。
主な特性:
- 知的機能の遅れ(標準化された知能検査で平均より著しく低い結果を示す)。
- 日常生活、社会生活、職業生活における適応能力の困難。
重症度は知的機能と適応能力のレベルによって、軽度、中等度、重度、最重度に分類されます。
診断:
専門家による知能検査と適応能力の評価、生育歴や発達の遅れの有無などを総合的に判断して診断されます。
支援:
支援の中心は、個々の能力やニーズに合わせた教育的支援、生活スキルの指導、社会的支援などです。強みを活かし、苦手な部分を補うための様々なプログラムやサービスがあります。
摂食障害
摂食障害は、食事や体重、体型に対する歪んだ認知やこだわりによって、深刻な心身の問題を引き起こす疾患です。思春期から青年期の女性に多いですが、男性や他の年代でも発症します。
神経性やせ症(拒食症)
神経性やせ症(Anorexia Nervosa)は、意図的に体重を極端に減らそうとし、標準体重を著しく下回る低体重になるにもかかわらず、体重増加や肥満に対する強い恐怖を持つ疾患です。以前は拒食症と呼ばれていました。
主な症状:
- 年齢、身長、健康状態から期待される標準体重に対して、著しく低体重である。
- 体重増加や肥満に対する強い恐怖があり、体重が増えるのを防ぐための行動(食事制限、過度な運動、自己誘発性嘔吐、下剤乱用など)をとる。
- 自分の体重や体型についての認識が歪んでいる。自己評価を体重や体型によって過度に左右される。
- 低体重の重症度(軽度、中等度、重度、最重度)は、BMIによって評価されることが多いです。
栄養失調によって、無月経、徐脈、低血圧、骨粗鬆症など、様々な身体的な合併症を引き起こします。
診断:
体重、食事内容、食事行動、体重や体型に対する考え方、身体症状などを詳しく問診します。身体的な状態を評価するために、身体測定や血液検査などが行われます。
治療:
治療の最優先事項は、体重を回復させることです。入院による栄養療法が必要となる場合もあります。心理療法では、摂食行動や体重・体型に対する歪んだ考え方を修正するための認知行動療法や、家族関係の問題に取り組む家族療法が有効とされています。薬物療法は補助的に用いられることがあります。
神経性過食症(過食症)
神経性過食症(Bulimia Nervosa)は、短時間に大量の食物を食べる過食エピソードと、体重増加を防ぐために代償行動(自己誘発性嘔吐、下剤乱用、絶食、過度な運動など)を繰り返す疾患です。自己評価を体重や体型によって過度に左右される点も特徴です。
主な症状:
- 制御できない感覚を伴う、短時間での大量の食物摂取(過食エピソード)。
- 体重増加を防ぐための反復的な代償行動(自己誘発性嘔吐、下剤乱用、絶食、過度な運動など)。
- 過食エピソードと代償行動が、平均して週に1回以上、3ヶ月以上続いている。
- 自己評価を体重や体型によって過度に左右される。
神経性やせ症とは異なり、体重は標準範囲内であることが多いですが、著しく低体重な場合は神経性やせ症と診断されます。過食と嘔吐を繰り返すことで、電解質異常、食道炎、歯のエナメル質の溶解など、身体的な合併症を引き起こす可能性があります。
診断:
過食エピソードの内容や頻度、代償行動の種類や頻度、体重や体型に対する考え方などを詳しく問診します。身体的な状態を評価するために、身体測定や血液検査などが行われます。
治療:
治療の柱は精神療法と薬物療法です。精神療法では、過食と代償行動のサイクルを断ち切り、食事や体重・体型に対する考え方を修正するための認知行動療法が最も効果的とされています。対人関係療法も有効な場合があります。薬物療法では、SSRIなどの抗うつ薬が過食や嘔吐の頻度を減らすのに有効な場合があります。
パーソナリティ障害
パーソナリティ障害は、個人のものの見方、感じ方、対人関係の持ち方、行動パターンが、属する文化の期待から著しく偏っており、それが長期間持続し、広い範囲の個人的・社会的な状況で柔軟性を欠き、苦痛や機能の障害を引き起こしている状態です。一般的には青年期または成人期早期に始まり、安定して持続します。いくつかのタイプがあり、大きく3つのクラスター(群)に分けられます。
(代表的なクラスターやタイプを簡潔に列挙)
DSM-5では10種類のパーソナリティ障害が定義され、以下のような3つのクラスターに分類されます。
- クラスターA(奇妙で風変わり): 妄想性パーソナリティ障害、スキゾイドパーソナリティ障害、スキゾタイパルパーソナリティ障害
- 例:不信感が強い、他人との関心をあまり持たない、独特の思考や行動パターンを持つ。
- クラスターB(情緒的でドラマチック、移り気): 反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害
- 例:他者を顧みない行動、不安定な感情や対人関係、注目を浴びたがる、自己中心的で傲慢。特に境界性パーソナリティ障害は、感情や対人関係が激しく不安定で、見捨てられ不安が強く、衝動的な行動(自傷行為など)が見られることが特徴的です。
- クラスターC(不安で怯えがち): 回避性パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害、強迫性パーソナリティ障害
- 例:批判を恐れて人との交流を避ける、他者に頼りきりになる、完璧主義で融通がきかない。
これらの特性は多くの人が多かれ少なかれ持っているものですが、「障害」とされるのは、その偏りが極端で柔軟性がなく、本人や周囲が苦痛を感じたり、社会生活に著しい困難が生じたりする場合です。
診断:
生育歴、現在の対人関係、思考パターン、感情の傾向、行動特性などを本人や家族から詳細に聞き取ります。幼少期からのパーソナリティのパターンを把握することが重要です。他の精神疾患や状況による一時的な変化との鑑別が重要です。
治療:
治療の中心は精神療法です。特に境界性パーソナリティ障害に対しては、弁証法的行動療法(DBT)などが有効とされています。パーソナリティの根深いパターンを変えていくには時間がかかります。症状に応じて、抗不安薬や抗うつ薬、気分安定薬などが補助的に用いられることもあります。
依存症
依存症は、特定の物質(アルコール、薬物など)や行為(ギャンブル、インターネットなど)に対する使用やめられない状態であり、それによって心身の健康や社会生活に深刻な問題を引き起こす疾患です。脳の報酬系の機能異常が関わっていると考えられています。
物質関連障害(アルコール依存症、薬物依存症など)
特定の物質(アルコール、ニコチン、覚せい剤、大麻、鎮静薬、睡眠薬など)を繰り返し摂取することによって生じる健康問題や社会生活の問題を指します。
主な症状:
- 使用量や使用期間が意図より多くなる、長くなる。
- 使用を控えたりやめたりしたいと思っても、うまくいかない。
- 使用に多くの時間を費やす。
- 物質への強い欲求(渇望)。
- 物質の使用によって、重要な社会的、職業的、あるいは娯楽的活動を放棄したり、減少させたりする。
- 物質の使用が、身体的・心理的な問題を引き起こしているにもかかわらず、使用を続ける。
- 耐性(同じ効果を得るためにより多くの量が必要になる)。
- 離脱症状(使用を中止したり減量したりしたときに、不快な身体的・精神的な症状が現れる)。
行為嗜癖(ギャンブル依存症など)
特定の行為(ギャンブル、インターネット、ゲーム、窃盗、買い物、摂食など)に対する使用やめられない状態です。
主な症状(ギャンブル依存症の例):
- 望まない結果が生じても、ギャンブルをコントロールしたり、やめたり、減らしたりすることができない。
- 良いことが起こるとすぐにギャンブルをしようと思う。
- 負けを取り返そうとして、さらにギャンブルをしてしまう。
- ギャンブルの資金を得るために、家族や友人、あるいは他の人にお金を頼むことがある。
- ギャンブルによって、人間関係、仕事、学業などが危機に瀕したり、損なわれたりしている。
依存症は、単なる意志の弱さではなく、治療が必要な病気です。
診断:
物質や行為の使用パターン、それによって生じている問題(健康問題、経済問題、対人関係問題、法的な問題など)を詳しく問診します。依存症の診断基準(DSM-5など)に照らし合わせて診断します。
治療:
治療は、物質や行為の使用を中止する断酒・断薬・断行為から始まります。離脱症状がある場合は、医療管理下での解毒・離脱期治療が必要となります。長期的な治療としては、精神療法(認知行動療法など)やミーティング(AA、NA、GAなどの自助グループへの参加)が有効です。再発予防のための支援や、家族への支援も重要です。物質依存の場合は、使用を抑えるための薬物療法が用いられることもあります。
認知症およびその他の認知機能障害
認知症は、いったん獲得された認知機能(記憶、思考、判断、見当識、計算、言語など)が、脳の病気によって進行性に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたす状態です。アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など、様々な原因疾患があります。認知症そのものは精神疾患とは分類が異なりますが、精神症状(抑うつ、不安、妄想、幻覚、易刺激性など)を伴うことが多く、精神科医が診療に携わることもあります。精神科では、認知症の診断や、周辺症状(BPSD: Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)に対する治療が行われます。
その他の認知機能障害としては、外傷性脳損傷後の認知障害や、脳卒中後の認知機能低下などがあります。これらも精神科や神経内科で診療されることがあります。
その他の主な精神疾患
上記で触れた疾患以外にも、様々な精神疾患があります。
睡眠・覚醒障害
睡眠・覚醒障害は、睡眠の量、質、タイミングに問題が生じ、日中の心身機能に影響を及ぼす疾患群です。不眠症、過眠症、概日リズム睡眠・覚醒障害、睡眠時無呼吸症候群などがあります。
主な症状:
- 寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、早朝に目が覚めてしまうといった不眠。
- 夜十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中に強い眠気に襲われる過眠。
- 体内時計と社会的な活動リズムがずれている概日リズム睡眠・覚醒障害(例: 交代勤務による睡眠障害、時差ボケなど)。
- 睡眠中に呼吸が停止したり弱くなったりする睡眠時無呼吸症候群。
睡眠障害は、他の精神疾患や身体疾患の症状として現れることもありますが、それ自体が独立した疾患として診断されることもあります。
診断:
睡眠に関する詳細な問診(睡眠習慣、寝室環境、日中の活動、カフェインやアルコールの摂取など)を行います。睡眠日誌の記録や、必要に応じて睡眠ポリグラフ検査(PSG)などの客観的な検査が行われることもあります。
治療:
治療は、睡眠衛生指導(規則正しい生活、寝室環境の整備、寝る前のカフェイン・アルコール・ニコチン摂取を控えるなど)や、精神療法(不眠に対する認知行動療法-CBT-Iなど)が中心となります。症状に応じて、睡眠薬や覚醒剤などが処方されることもありますが、漫然とした使用は避けるべきです。
解離症
解離症は、意識、記憶、同一性、知覚、身体運動などの統合性が障害される疾患群です。つらい体験やストレスが引き金となることが多いです。解離性健忘、解離性同一症(多重人格)、離人感・現実感消失症などがあります。
主な症状:
- 重要な個人的な情報を思い出せない解離性健忘。
- 複数の異なる自己状態(人格)が交代で現れる解離性同一症。
- 自分自身や周囲の現実感が失われる離人感・現実感消失症。
これらの症状は、ストレスやトラウマ体験からの心理的な逃避反応として現れると考えられています。
診断:
詳細な問診で、解離的な体験の内容、頻度、きっかけ、生育歴(特にトラウマ体験の有無)などを詳しく聞き取ります。他の精神疾患や神経疾患との鑑別が重要です。
治療:
治療の中心は精神療法です。特にトラウマ体験が背景にある場合は、その体験と向き合い、統合していく作業が必要となります。安全で信頼できる治療関係の中で、症状の意味を理解し、対処スキルを身につけていきます。
身体症状症
身体症状症は、身体的な症状がある、あるいは健康に対する強い不安があるために、過剰な考え、感情、行動が見られ、日常生活に著しい苦痛や支障が生じている疾患です。身体的な症状は一つまたは複数あり、医学的な病気によって十分に説明できる場合とできない場合があります。重要なのは、症状そのものよりも、それに対する本人の反応(過剰な心配、健康行動へのこだわりなど)によって苦痛や機能障害が生じている点です。
主な症状:
- 一つまたは複数の身体症状が、苦痛であるか、または日常生活に著しい支障をもたらす。
- 身体症状または健康への懸念について、以下のうち少なくとも一つが持続的に見られる。
- 身体症状の重症度について不釣り合いで持続的な考え。
- 健康または症状に関する、持続的な高度の不安。
- これらの身体症状または健康への懸念について、過剰な時間やエネルギーを費やす。
- 症状がない場合でも、病気にかかることへの強い恐怖やこだわりがある場合もあり(病気不安症)、その場合は身体症状症に含まれることがあります。
身体表現性障害、心気症、身体醜形障害などが、DSM-5では身体症状症および関連症群として再編成されました。
診断:
身体症状の内容、持続期間、それに対する本人の考え方、感情、行動、生活への影響などを詳しく問診します。身体的な原因がないか、必要な医学的検査が行われることもあります。
治療:
治療の中心は精神療法です。特に認知行動療法が有効とされており、身体症状や健康への考え方や行動パターンを修正していきます。症状に対する過度なこだわりや不安を軽減し、日常生活への焦点を戻すことを目指します。症状に応じて、抗うつ薬などが補助的に用いられることもあります。
精神疾患の診断方法と治療
精神疾患の診断や治療は、精神科医や心療内科医といった専門家によって行われます。気になる症状がある場合は、自己判断せずに専門家の助けを求めることが非常に重要です。
精神科での診断プロセス
精神科での診断は、一度の受診で確定するとは限りません。以下のようなプロセスを経て、慎重に進められます。
- 問診: 医師が患者さんから、現在の症状、いつ頃から始まったか、どのような状況で悪化するか、日常生活への影響、既往歴、家族歴、生育歴、性格、現在の生活状況、ストレスの原因などを詳しく聞き取ります。家族など、患者さんをよく知る人からの情報も診断の助けになることがあります。
- 診察: 患者さんの言動、表情、雰囲気などを観察します。思考の進み方、感情の起伏、現実認識など、精神状態を評価します。
- 心理検査: 必要に応じて、知能検査、性格検査、質問紙による精神症状の評価(抑うつ尺度、不安尺度など)、発達特性の評価などが行われます。これは診断の補助となるとともに、患者さんの特性や状態をより深く理解するために役立ちます。
- 身体検査・血液検査など: 身体疾患が精神症状を引き起こしている可能性を除外するために、身体的な診察や血液検査、脳波検査、画像検査(CT, MRI)などが行われることがあります。
- 診断基準への照合: 問診や検査の結果を、DSM-5やICD-11といった国際的な診断基準に照らし合わせ、最も可能性の高い疾患を検討します。
- 鑑別診断: 似たような症状を呈する他の精神疾患や身体疾患との区別を行います。診断が難しい場合や、経過を観察する必要がある場合は、しばらく様子を見たり、他の専門医に相談したりすることもあります。
このように、精神疾患の診断は、患者さんの話をじっくり聞き、様々な情報を総合的に判断して行われる、丁寧なプロセスです。
主な治療法(薬物療法・精神療法など)
精神疾患の治療法は、疾患の種類、重症度、個々の患者さんの状態や希望によって異なります。複数の治療法を組み合わせて行うことが一般的です。
- 薬物療法: 精神疾患の多くは、脳内の神経伝達物質のバランスの乱れなどが関わっているため、そのバランスを調整する薬が有効です。抗うつ薬、抗不安薬、気分安定薬、抗精神病薬、睡眠導入薬、ADHD治療薬など、様々な種類の薬があり、症状に合わせて使い分けられます。薬物療法は、症状を和らげ、精神療法などの効果を高めるために重要な役割を果たします。
- 精神療法(心理療法): 医師や公認心理師などの専門家との対話を通じて、自身の考え方や感情、行動パターンを理解し、問題解決能力を高める治療法です。認知行動療法(CBT)、対人関係療法(IPT)、森田療法、力動的精神療法など、様々な種類があります。疾患の種類によって有効とされる精神療法は異なります。
- 精神科リハビリテーション: 精神疾患によって社会生活や職業生活に困難が生じている場合に、それらの機能回復を目指す訓練や支援です。SST(社会生活技能訓練)、作業療法、デイケア、就労移行支援などがあります。
- 休養: 特にうつ病など、心身が疲弊している状態では、十分な休養が回復の基本となります。仕事や学業を一時的に休むことが必要な場合もあります。
- 環境調整: ストレスの原因となっている環境から離れる、職場や学校での配慮を得るなど、患者さんを取り巻く環境を調整することも重要な治療の一環です。
どの治療法を選択するかは、医師が患者さんと話し合いながら決定します。治療には時間がかかることもありますが、諦めずに治療を続けることが回復への道につながります。
精神疾患に関する相談先・医療機関
精神疾患に関する悩みや症状がある場合、どこに相談すれば良いのでしょうか。以下のような相談先や医療機関があります。
相談先・医療機関 | 特徴 |
---|---|
精神科・心療内科 | 精神疾患の診断と専門的な治療(薬物療法、精神療法など)を行います。症状がある場合はまず受診を検討します。心療内科は、心身両面にわたる不調を診ます。 |
かかりつけ医 | まずは普段から診てもらっているかかりつけ医に相談してみるのも良いでしょう。精神科医への紹介状を書いてもらえることがあります。 |
精神保健福祉センター | 都道府県や政令指定都市に設置されている公的な機関です。精神的な健康問題に関する相談、情報提供、デイケア、家族教室などを行っています。 |
保健所 | 地域住民の健康に関する様々な相談に応じています。精神保健福祉に関する相談窓口がある場合もあります。 |
市町村の相談窓口 | 自治体によって名称は異なりますが、福祉課などに精神保健に関する相談窓口が設けられていることがあります。 |
いのちの電話・よりそいホットラインなど | 24時間対応しているところもある電話相談窓口です。つらい気持ちを聞いてもらいたいとき、すぐに相談したいときに利用できます。 |
公認心理師・臨床心理士 | 医療機関、教育機関、相談機関などで、心理的な問題に関する相談や精神療法を行います。診断や薬の処方はできません。 |
これらの相談先は、状況に応じて適切な専門機関や医療機関を紹介してくれます。一人で抱え込まず、まずは身近な相談窓口に連絡してみることから始めてみましょう。
精神疾患に関するよくある疑問
精神疾患は遺伝する?
精神疾患の発症には、遺伝的な要因と環境的な要因の両方が関わっています。特定の精神疾患になりやすい体質が遺伝することもありますが、それが必ず発症につながるわけではありません。遺伝する可能性はあるものの、遺伝だけで決まるものではありません。多くの精神疾患は、遺伝的な素因に、ストレス、生育環境、ライフイベントなどが複雑に絡み合って発症すると考えられています。家族に精神疾患のある人がいるからといって、必ず自分も発症するわけではないので、過度に心配する必要はありません。ただし、リスク因子の一つとして認識しておくことは重要です。
精神科で入院患者が一番多い疾患は?
精神科病院の入院患者数が多い疾患は、時代や統計の取り方によって変動がありますが、一般的に統合失調症が最も多い傾向にあります。統合失調症は慢性的な経過をたどることが多く、症状のコントロールや社会復帰のために、入院による集中的な治療やリハビリテーションが必要となるケースが比較的多く見られるためです。ただし、近年は地域での生活を支援する体制が整備されつつあり、入院期間の短期化や、外来治療・デイケアなどを中心とした治療も増えています。うつ病や双極性障害、認知症関連の精神症状などで入院が必要となるケースも少なくありません。
精神障害者手帳の等級について(精神病で一番重いのは?)
精神障害者保健福祉手帳は、精神疾患(精神障害)によって長期にわたり日常生活や社会生活への制約がある方に対し、様々な福祉サービスを利用しやすくするために交付される手帳です。障害の程度に応じて1級、2級、3級の区分があります。
- 1級: 日常生活が不可能か、著しい制限を受けるか、またはこれに準ずる程度のもの。
- 2級: 日常生活が著しい制限を受けるか、またはこれに準ずる程度のもの。
- 3級: 日常生活または社会生活に制限を受けるか、またはこれに準ずる程度のもの。
この等級は、疾患の種類だけで決まるわけではありません。疾患名が何であるかに関わらず、病状(症状の重さや変動)と、それによって日常生活や社会生活がどの程度困難になっているか(食事、入浴、金銭管理、対人関係、通勤・通学、清潔保持などの能力)を総合的に評価して判断されます。例えば、同じ統合失調症でも、症状や生活への影響の度合いによって1級から3級まで様々です。したがって、「精神病で一番重いのは〇〇」と、特定の疾患名を挙げることはできません。診断名よりも、個々の症状の重さや生活への支障の程度が等級に影響します。
まとめ:精神疾患の早期発見・早期相談の重要性
この記事では、精神疾患の多様な種類とその主な症状、診断、治療法について解説しました。精神疾患は決して特別な人だけがかかる病気ではなく、誰にでも起こりうる身近な病気です。身体の病気と同じように、早期に発見し、適切な治療を開始することが、回復への一番の近道となります。
気になる症状がある場合や、「もしかしたら…」と不安に思っている場合でも、一人で悩まず、まずは専門家や相談機関に連絡してみましょう。精神科や心療内科の受診はもちろん、精神保健福祉センターや保健所、市町村の相談窓口など、気軽に相談できる場所はたくさんあります。
精神疾患に関する正しい知識を持ち、必要に応じてためらわずに相談・受診することが、ご自身の心身の健康を守るために非常に重要です。この記事が、精神疾患について理解を深め、早期の相談・受診につながる一助となれば幸いです。
【免責事項】
この記事は情報提供のみを目的としており、医療的なアドバイスや診断に代わるものではありません。ここに記載されている情報は一般的なものであり、個々の状況に当てはまらない場合があります。ご自身の症状や健康について懸念がある場合は、必ず医師や医療専門家にご相談ください。自己判断による治療や情報に基づく行動は避けてください。
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