【診断書即日】息苦しさはパニック障害のサイン?原因・対処法と病院に行く目安


パニック障害とは?息苦しさとの関係

パニック障害の主な症状
パニック発作の症状は多岐にわたります。米国精神医学会の診断基準(DSM-5)では、以下の症状のうち4つ以上が突然現れ、数分以内にピークに達する場合をパニック発作としています。- 動悸、心臓がどきどきする、または心拍数が速くなる
- 発汗
- 身震いまたはふるえ
- 息切れ感または窒息感
- 胸痛または胸部の不快感
- 吐き気または腹部の不快感
- めまい感、ふらつく感じ、頭が軽くなる感じ、または今にも倒れそうな感じ
- 現実感消失(現実でない感じ)または離人感(自分から離れている感じ)
- コントロールを失うことへの、または正気になることへの恐れ
- 死への恐れ
- 感覚麻痺またはぴりぴり感
- 寒気またはほてり
なぜパニック障害で息苦しさを感じるのか?
パニック障害で息苦しさを感じる背景には、精神的な要因と身体的な反応が複雑に関係しています。強い不安や恐怖を感じると、私たちの体は「闘争か逃走か」の準備を始めます。これは、危険から身を守るための原始的な反応です。この反応の一つとして、呼吸が速くなったり浅くなったりすることがあります。また、喉や胸の筋肉が緊張することで、実際に呼吸がしづらく感じられることがあります。このように、心(精神)の状態が、体の反応(呼吸器系)に直接影響を与えているのです。診断書の即日発行はよりそいメンタルクリニックへご相談を
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パニック障害による息苦しさのメカニズム

不安や緊張が呼吸に与える影響
強い不安や緊張は、自律神経系のバランスを崩します。自律神経には、体を活動的にする交感神経と、リラックスさせる副交感神経があります。不安や恐怖が高まると、交感神経が優位になります。これにより、心拍数が上がり、血圧が上昇し、筋肉が緊張するなど、体が興奮状態になります。呼吸に関しても、交感神経の働きによって呼吸筋が緊張し、呼吸が速く、浅くなる傾向があります。この速く浅い呼吸が続くと、「息が十分に吸えていない」という感覚になり、息苦しさを感じやすくなります。また、喉の奥が締め付けられるような感覚(ヒステリー球)を伴うこともあり、これも息苦しさや窒息感につながります。過呼吸と息苦しさの関係
パニック発作中の息苦しさの主な原因の一つに「過呼吸(過換気)」があります。不安から呼吸が速く、深くなりすぎると、体内の二酸化炭素(CO2)が必要以上に排出されてしまいます。血液中のCO2濃度が低くなると、様々な体の不調が起こります。 過呼吸による息苦しさのメカニズム:- 不安・緊張の高まり: パニック発作の引き金や予期不安により、精神的なストレスが高まります。
- 呼吸の亢進: ストレス反応として、無意識のうちに呼吸回数や深さが増加します。
- CO2の過剰排出: 速く深い呼吸により、肺から大量の二酸化炭素が排出されます。
- 血中CO2濃度低下: 血液中の二酸化炭素濃度が正常値よりも低下します。
- 血管収縮: CO2濃度低下は、脳の血管などを収縮させることがあります。これにより、脳への血流が一時的に減少し、めまいやふらつき、手足のしびれなどの症状が現れることがあります。
- 酸素解離曲線の変化: CO2濃度が低いと、血液中のヘモグロビンが酸素を組織に渡す能力が低下します(酸素解離曲線が左にシフト)。体に必要な酸素は十分にあるにも関わらず、組織、特に脳や筋肉に酸素が届きにくくなるため、「酸素が足りない」「息が吸えない」という感覚が生じ、これが強い息苦しさや窒息感として感じられます。
精神的な状態と身体症状
パニック障害は、心と体が密接に関わり合っていることを示す典型的な例です。不安や恐怖といった精神的な状態が、呼吸困難、動悸、めまいなどの身体症状を引き起こします。そして、これらの身体症状が現れると、「大変だ」「死ぬかもしれない」といったさらなる恐怖や不安が増幅され、症状がさらに悪化するという悪循環に陥りやすくなります。特に息苦しさは、呼吸という生命維持に不可欠な機能に関わるため、強い恐怖心を伴いやすく、この悪循環を加速させる要因となります。予期不安(「またパニック発作が起こるのではないか」という不安)も、慢性的な息苦しさや体の緊張につながることがあります。パニック障害の息苦しさ【軽い・急な】特徴

軽い息苦しさが続く場合
パニック障害の診断を受けている方や、強い不安を感じやすい方の中には、常に軽い息苦しさや、呼吸のしづらさを感じていることがあります。これは、以下のような要因が考えられます。- 慢性的な不安やストレス: 日常的に抱えている不安やストレスによって、呼吸筋が緊張し、呼吸が浅くなっている状態。
- 予期不安: 「いつかまたパニック発作が起こるのではないか」という漠然とした不安が持続し、無意識のうちに体に力が入っていたり、呼吸をコントロールしようとしすぎたりしている状態。
- 軽度の過換気: 慢性的に、知らず知らずのうちに呼吸回数が多くなり、軽度のCO2濃度低下が続いている状態。
- 身体症状への過敏: 以前のパニック発作の経験から、体のわずかな変化(例:少し息が詰まる感じ)にも敏感になり、「また発作が起きるのではないか」と過度に恐れてしまう状態。
急激な息苦しさ(パニック発作)の症状
パニック発作中に現れる息苦しさは、非常に急激で強烈なことが特徴です。「息が吸えない」「窒息するのではないか」「呼吸が止まりそう」といった、強い恐怖を伴う感覚として体験されます。 パニック発作中の息苦しさの特徴:- 突然の発現: 何の前触れもなく、あるいは軽い不安から急激に息苦しさが増します。
- 強烈な感覚: 文字通り「息ができない」という感覚に襲われ、強い恐怖や死の恐れを感じます。
- 呼吸パターンの変化: 呼吸が速く、浅くなる(過呼吸)。意識的に深く吸おうとしても、うまく吸えないと感じる。
- 短時間でのピーク: 通常、数分以内に最も強い息苦しさを感じ、その後ゆっくりと症状が落ち着いていくことが多いです。発作全体は長くても30分程度で収まることが一般的です。
- 他の身体症状との併発: 動悸、めまい、手足のしびれ、冷や汗、震えなどの他のパニック発作症状を伴うことがほとんどです。
息苦しさ以外のパニック発作のサイン(動悸・めまいなど)
パニック発作は息苦しさだけではありません。診断基準にもあるように、様々な身体症状が同時に、あるいは単独で現れることがあります。息苦しさとともによく見られる代表的な症状をいくつかご紹介します。- 動悸、心拍数の増加: 心臓がバクバクする、胸がドキドキする、脈が速くなる感覚です。
- めまい感、ふらつき、立ちくらみ: 頭がくらくらする、地に足がついていないような感覚、失神しそうな感覚です。過呼吸による脳血流の変化が関係することもあります。
- 発汗: 突然大量の汗をかくことがあります。
- 身震いまたはふるえ: 体や手足が震えることがあります。
- 胸痛または胸部の不快感: 胸が締め付けられるような痛みや圧迫感を感じることがあります。心臓発作ではないかと強い不安を感じやすい症状です。
- 吐き気または腹部の不快感: 胃のあたりがムカムカする、気持ち悪い、お腹の調子が悪くなることがあります。
- 現実感消失または離人感: 周りの世界が現実ではないように感じる(現実感消失)、自分が自分ではないように感じる、体から魂が抜け出るような感覚(離人感)です。
- 感覚麻痺またはぴりぴり感: 手足や顔などがしびれたり、チクチク、ピリピリする感覚です。これも過呼吸によるCO2低下が関連することがあります。
- 寒気またはほてり: 体温調節がうまくいかず、急に寒く感じたり、熱く感じたりすることがあります。
息苦しさを感じた時のパニック障害の対処法

いますぐできる呼吸の整え方
パニック発作中の息苦しさには、呼吸を意識的にコントロールすることが有効な場合があります。過呼吸になっていることが多いので、速くなった呼吸をゆっくりと落ち着かせることが目標です。 腹式呼吸やゆっくりとした呼吸法:- 楽な姿勢をとる: 座るか横になり、体をリラックスさせます。ベルトなどを緩めるとより楽になります。
- 呼吸に意識を向ける: 自分の呼吸が速いか、浅いかなどを観察してみます。
- 息をゆっくり吐き出すことに集中: 口をすぼめて、ろうそくの火を吹き消すように、お腹を凹ませながらゆっくりと息を吐き出します。吸うことよりも、吐くことを長くゆっくり行うのがポイントです。目安は、吸う時間の1.5〜2倍の時間をかけて吐き出すことです(例:4秒かけて吸い、6秒かけて吐き出す)。
- 鼻からゆっくり吸う: 吐き切ったら、鼻からお腹を膨らませるようにゆっくりと息を吸い込みます。
- 繰り返す: このゆっくりとした呼吸を、息苦しさが落ち着くまで繰り返します。最初は難しいかもしれませんが、練習することでできるようになります。
意識を他に向ける方法
パニック発作中は、症状や恐怖に意識が集中しがちです。意識を意図的に別のところへ向けることで、症状から一時的に注意をそらし、不安の悪循環を断ち切る手助けになります。 ディストラクション(注意転換)技法の例:- 五感に集中: 周囲の音、見えるもの、触れているものの感触、匂い、味など、五感で感じられる具体的なものに意識を向けます。「〇〇が見える」「△△の音がする」「□□に触れている」など、実況中継するように心の中で言葉にしてみるのも有効です。
- 数を数える: 目の前のものの数を数えたり、100から7を引いていくなどの簡単な計算をしたりします。
- 現実検討: 「ここは安全な場所か?」「本当に危険な状況か?」と自問自答し、論理的に状況を判断しようとします。
- 物に触れる: 冷たいものや肌触りの良いものに触れ、その感触に集中します。
- 簡単な作業: 手近にあるものを整理する、飲み物を一口飲むなど、集中できる簡単な行動を試みます。
姿勢の工夫とリラックス
体の緊張を和らげることも、息苦しさの緩和につながります。- 楽な姿勢をとる: 締め付けの少ない服装で、座るか横になり、体の力を抜きます。立っている場合は、壁にもたれたり、しゃがみ込んだりして、体を支えてもらうと楽になることがあります。
- 肩や首の力を抜く: 不安や緊張があると、肩や首に力が入りがちです。意識的に肩を下げたり、首を回したりして、筋肉の緊張をほぐします。
- 軽いストレッチやマッサージ: 余裕があれば、軽い手足のストレッチをしたり、肩などを軽くマッサージしたりするのも良いでしょう。
頓服薬の適切な使用法
パニック発作が起きた時の強い苦痛を和らげるために、医師から頓服薬(症状が出たときに飲む薬)が処方されることがあります。主にベンゾジアゼピン系の抗不安薬が使用されます。- 医師の指示通りに服用する: 頓服薬は、医師が症状や体質に合わせて処方したものです。服用量、服用タイミング(症状が出始めたら早めに、など)、最大量などを必ず守ってください。
- 効果が出るまで待つ: 頓服薬の効果が出るまでには、通常15分〜30分程度かかります。飲んだからといってすぐに症状が消えるわけではありません。落ち着いて効果が出るのを待ちましょう。
- 依存性に注意: ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、連用すると依存性を形成する可能性があります。医師の指示なく勝手に増やしたり、漫然と使い続けたりすることは絶対に避けてください。必要な時に適切に使うことが重要です。
- 持ち歩く安心感: 頓服薬を持っていること自体が、「お守り」のような安心感につながり、予期不安の軽減に役立つこともあります。
日常的なセルフケアの重要性
パニック障害の治療と再発予防、そして息苦しさの症状軽減には、日頃からのセルフケアが非常に重要です。- 規則正しい生活: 十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事を心がけましょう。生活リズムを整えることは、自律神経の安定につながります。
- 適度な運動: ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどの有酸素運動は、ストレス解消になり、自律神経のバランスを整えるのに効果的です。ただし、無理は禁物です。
- カフェイン・アルコールの制限: カフェインやアルコールは、交感神経を刺激し、動悸や不安感を増強させることがあります。できるだけ控えるか、量を控えめにしましょう。
- 禁煙: 喫煙は血管を収縮させ、呼吸器系にも負担をかけます。禁煙はパニック障害の症状改善に大きく役立ちます。
- リラクゼーションを取り入れる: 筋弛緩法、瞑想、アロマセラピー、温かいお風呂など、ご自身がリラックスできる方法を見つけて日常的に行いましょう。
- ストレス管理: ストレスの原因を特定し、対処法を考えること。完璧主義を手放す、断る勇気を持つ、休む時間を作るなど、ストレスとうまく付き合う方法を身につけることが大切です。
- コーピングスキルを学ぶ: ストレスや不安に対処するための具体的なスキル(例:問題解決スキル、アサーションなど)を学ぶことは、自信を持って困難に立ち向かう力につながります。
- サポートシステムを活用: 家族、友人、信頼できる人に話を聞いてもらったり、悩みを共有したりすることも心の負担を減らします。
息苦しさの原因:パニック障害と似た他の病気

不安障害や過換気症候群との違い
パニック障害は不安障害の一つですが、他の不安障害でも息苦しさなどの身体症状を伴うことがあります。- 広場恐怖症: パニック発作が起こった場所(人混み、乗り物、閉鎖的な空間など)を避けるようになる状態です。広場恐怖症の状況で不安が高まると、息苦しさを感じる可能性がありますが、これは特定の場所や状況に強く関連している点がパニック障害の発作とは異なる場合があります(パニック発作は予期せず起こることもあるため)。
- 全般性不安障害: 漠然とした不安が常に続き、心配がコントロールできない状態です。肩こりや頭痛、疲労感とともに、軽い息苦しさや呼吸のしづらさを慢性的に感じることがあります。パニック発作のような急激な症状は少ない点が異なります。
- 社交不安障害: 他者の注目を浴びる状況や人前で何かをすることに強い不安を感じる状態です。発表や人前での会話など、特定の状況で息苦しさや動悸を感じることがあります。パニック障害のように予期せず症状が出ることは少ない点が異なります。
貧血・脳貧血とパニック障害の症状の違い
貧血や脳貧血でも、息苦しさやめまい、立ちくらみといった症状が現れるため、パニック障害の症状と間違われやすいことがあります。- 貧血: 血液中のヘモグロビンが減少し、全身に酸素を十分に供給できなくなる状態です。階段を上るなど体を動かした時に息切れや動悸、強い疲労感、顔色の悪さなどを伴う息苦しさが特徴です。パニック障害の発作のように突然激しい症状が出るよりも、比較的ゆっくりと、あるいは労作時に症状が現れることが多いです。
- 脳貧血(起立性低血圧など): 急に立ち上がったり、長時間立ち続けたりした際に、一時的に脳への血流が減少し、めまいや立ちくらみを起こす状態です。ひどい場合は意識を失うこともあります。この時、血流が不足した脳が酸素を要求するために呼吸が速くなり、息苦しさを感じることがありますが、これは体位の変化や長時間立っていたことなどが明確な誘因となる点が、予期しないパニック発作とは異なります。
心臓や肺など身体的な病気の可能性
息苦しさは、心臓や肺など、生命維持に直結する重要な臓器の病気によって引き起こされることがあります。パニック障害による息苦しさと似たような症状が出ることがありますが、以下のようなサインがある場合は、特に注意が必要です。 息苦しさを伴う可能性のある身体疾患の例:- 心疾患: 狭心症、心筋梗塞、不整脈、心不全など。特に、運動時や労作時に胸痛とともに息苦しさを感じる場合は、狭心症や心筋梗塞の可能性があります。安静時にも息苦しさがある、足のむくみを伴う場合は心不全の可能性も考えられます。
- 呼吸器疾患: 喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎、気胸など。喘息は夜間や早朝に息苦しさやゼーゼーといった喘鳴を伴うことが多いです。肺炎は発熱や咳、痰を伴う息苦しさ、気胸は突然の胸痛と息苦しさが特徴です。
- 甲状腺機能亢進症: 甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。動悸や手の震え、体重減少とともに、息苦しさや呼吸困難を感じることがあります。パニック障害の症状と非常に似ているため、鑑別が必要です。
- その他の原因: 肺血栓塞栓症(突然の息苦しさと胸痛)、重度の貧血、神経筋疾患、横隔膜の異常など。
- 安静にしていても息苦しい
- 体を動かすと非常に息苦しくなる
- 胸の痛みを強く伴う
- 咳や痰、発熱を伴う
- 唇や指先が紫色になっている(チアノーゼ)
- 足のむくみを伴う
- 意識が朦朧としている
特徴 | パニック障害による息苦しさ | 身体疾患による息苦しさ(例:心臓病、肺病) |
---|---|---|
発生の状況 | 特定の場所や状況、強い不安・恐怖時、突然予期せず起こる | 労作時(動くと苦しい)、安静時でも持続、特定の体位など |
随伴症状 | 動悸、発汗、震え、めまい、非現実感、死の恐怖など | 胸痛、咳、痰、発熱、むくみ、チアノーゼなど |
持続時間 | 数分~30分程度でピークを越えることが多い | 比較的長く続く、または安静にしても改善しにくい |
身体所見 | 通常、身体的な異常は見られない(検査で異常なし) | 聴診器で異常音が聞こえる、酸素飽和度低下など(検査で異常あり) |
根本的な原因 | 心理的・精神的な要因、脳機能のアンバランス | 心臓、肺、血管などの器質的な異常 |
息苦しさを感じたら医療機関に相談を

受診を検討すべき息苦しさの目安
以下のような息苦しさがある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。- 息苦しさが初めて起きた
- 息苦しさが安静にしても良くならない、または悪化している
- 胸痛や胸部の圧迫感を伴う
- 咳や痰、発熱を伴う
- 動くと息苦しさが強くなる
- 手足や顔がしびれる、または硬直する
- 意識が遠のく感じや、実際に気を失ったことがある
- 手足や唇の色が紫色っぽい
- もともと心臓病や肺の病気など持病がある
- パニック障害と診断されているが、以前と違う息苦しさを感じる
- 息苦しさのために日常生活に支障が出ている
専門家(心療内科・精神科)への相談
身体的な検査で息苦しさの原因となる病気が見つからなかった場合や、繰り返し予期しない強い息苦しさや不安を伴う発作を経験している場合は、パニック障害などの精神疾患の可能性が考えられます。この場合、心療内科や精神科といった精神医療の専門家に相談することが適切です。パニック障害の診断や治療についても、済生会のサイトで詳しく紹介されています。 心療内科と精神科の違い:- 心療内科: 主に、心理的な要因が体に影響を及ぼして生じる身体症状(心身症)を扱います。息苦しさ、動悸、胃痛、頭痛など、体の症状を前面に訴える方に向いています。
- 精神科: 気分障害(うつ病、双極性障害)、不安障害(パニック障害、社交不安障害など)、統合失調症など、精神疾患全般を扱います。
パニック障害の診断方法
パニック障害の診断は、主に問診に基づいて行われます。医師は、以下のような点を詳しく尋ねます。- 息苦しさやその他の症状がどのような状況で、どのように現れるか
- 症状の頻度や持続時間
- 症状によって日常生活にどのような影響が出ているか
- 症状に対する考え方や対処法
- 過去の病歴や家族歴
- 使用している薬やサプリメント
- ストレスの状況やライフスタイル
パニック障害の治療法(薬物療法・精神療法)
パニック障害の治療には、主に薬物療法と精神療法があります。多くの場合、これらを組み合わせて行うことで高い効果が期待できます。 1. 薬物療法: 脳内の神経伝達物質(セロトニンなど)のバランスを整えることで、パニック発作を起こしにくくしたり、予期不安を和らげたりします。- SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬): パニック障害の治療の第一選択薬として推奨されることが多い薬です。セロトニンという神経伝達物質の働きを調整し、不安や抑うつ状態を改善します。効果が出るまでに数週間かかりますが、継続して服用することで、発作の頻度や重症度を減らし、予期不安を軽減する効果が期待できます。
- ベンゾジアゼピン系抗不安薬: 即効性があり、発作が起きた時の頓服薬として使用されることが多いです。しかし、長期連用すると依存性を形成するリスクがあるため、慎重な使用が必要です。
- その他の薬: 三環系抗うつ薬やSNRIといった他の種類の抗うつ薬、β遮断薬(動悸などの身体症状に効果を示す場合がある)などが使用されることもあります。
- パニック発作のメカニズムを理解する: 症状は危険なものではなく、不安による体の反応であることを学びます。
- 誤った認知の修正: 「この症状は死ぬほど危険だ」「コントロールを失う」といった、症状に対するネガティブで非現実的な考え方を、より現実的なものに変えていきます。
- 行動実験(曝露療法): 不安を感じる状況や、意図的にパニック発作に似た身体感覚(例:速く呼吸する、その場でぐるぐる回るなど)を経験し、それらが危険ではないことを実際に体で学びます。回避行動を減らし、不安な状況や身体感覚に慣れることを目指します。
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