トリンテリックスの副作用【完全ガイド】症状・期間・対処法・重大なサイン

トリンテリックスは、うつ病やうつ状態の治療に使われるお薬です。有効成分はボルチオキセチンで、脳内のセロトニンなど複数の神経伝達物質に作用することで、抑うつ気分や不安を和らげる効果が期待されます。比較的新しいタイプの抗うつ薬として、従来のSSRIやSNRIとは異なる作用機序を持つことが特徴です。多くの方にとって有効な治療選択肢となりますが、すべてのお薬と同様に、トリンテリックスにも副作用が生じる可能性があります。

ここでは、トリンテリックスの主な副作用や、副作用が出た場合の対処法、注意点などについて詳しく解説します。服用中の方や、これから服用を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。ただし、記事中の情報は一般的なものであり、個人の状況によって症状や対応は異なります。必ず医師や薬剤師の指示に従ってください。

トリンテリックスの主な副作用一覧

トリンテリックスの副作用は、個人によって現れる症状の種類や程度が異なります。また、服用開始初期に一時的に現れ、体が慣れるにつれて軽減していくことが多いです。ここでは、比較的多くの患者さんに報告されている主な副作用について解説します。副作用の発現頻度は、厚生労働省が承認した際の臨床試験データ(PMDA 添付文書など)に基づいています。

頻度の高い副作用(吐き気、眠気、頭痛など)

トリンテリックスで最も頻繁に報告される副作用の一つが吐き気(悪心)です。これは、お薬が脳の特定の部位にあるセロトニン受容体(特に5-HT3受容体)に作用することで引き起こされると考えられています。吐き気の感じ方は個人差が大きく、「ムカムカする」「胃の不快感がある」と感じる方もいれば、「実際に吐いてしまう」という方もいます。多くの場合は服用開始から数日以内に現れ、1〜2週間程度で改善していく傾向があります。

次に比較的よく見られる副作用として、頭痛眠気(傾眠)があります。眠気は、お薬の鎮静作用や、セロトニン以外の神経伝達物質への影響が関連している可能性があります。日中の活動に影響する場合もあるため、自動車の運転や危険を伴う機械の操作などは控える必要があります。頭痛も服用初期に現れやすい症状で、軽度であることが多いですが、持続的な場合は医師に相談が必要です。

臨床試験における報告頻度(主なもの、PMDA 添付文書より):

  • 悪心(吐き気):21.2%
  • 頭痛:11.9%
  • 傾眠(眠気):5.8%

これらの副作用は、お薬の有効性が現れる前に感じやすい症状です。つらいと感じる場合は、我慢せずに医師や薬剤師に相談してください。

消化器系の副作用

トリンテリックスは、消化器系の副作用が比較的多く報告されています。前述の吐き気の他にも、以下のような症状が見られることがあります。

  • 便秘:セロトニンが腸の動きにも関与しているため、そのバランスが変化することで便秘になることがあります。
  • 下痢:逆に腸の動きが活発になりすぎて下痢を引き起こすこともあります。
  • 腹部不快感・腹痛:胃や腸の違和感や痛みを感じることがあります。
  • 嘔吐:吐き気が強くなると嘔吐につながることもあります。

これらの消化器症状も、多くは服用開始初期に現れ、体が慣れるにつれて軽減していく傾向があります。食事と一緒に服用する、服用時間を変更するなど、医師や薬剤師と相談しながら対処法を検討できます。

精神神経系の副作用

トリンテリックスは精神神経系に作用するお薬ですが、治療効果とは別に、以下のような副作用が現れることがあります。

  • めまい:特に立ち上がった際にふらつきを感じることがあります。
  • 不眠:眠気を感じる方もいますが、逆に寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなるといった不眠の症状が現れることもあります。
  • 不安:服用開始初期に一時的に不安感が増すように感じることがあります。
  • アカシジア:じっとしていられず、ソワソワして体を動かしたくなる不快な落ち着きのなさです。他の抗精神病薬に比べると頻度は低いですが、起こり得る副作用です。
  • 異常な夢:夢を鮮明に覚えやすくなったり、悪夢を見たりすることがあります。

これらの症状も一時的なことが多いですが、継続したり、つらい場合は必ず医師に相談してください。特に不安感の増強や、アカシジアは日常生活に大きな影響を与える可能性があります。

その他の副作用(脈拍への影響など)

トリンテリックスには、上記以外にも様々な副作用が報告されています。

  • 動悸・頻脈:心拍数が速くなるように感じることがあります。
  • 倦怠感:体がだるく、疲れやすいと感じることがあります。
  • 発疹・かゆみ:皮膚症状が現れることがあります。アレルギー反応の可能性もあるため注意が必要です。
  • 性機能障害:性欲の低下、勃起不全、射精障害、オルガズム障害などが報告されています。他の抗うつ薬(特にSSRI)と比較して性機能障害の頻度が低い可能性が、一部の研究やガイドライン(CANMAT Depression Guidelines 2016など)で示唆されていますが、個人差があります。
  • 体重への影響:抗うつ薬の種類によっては体重増加を引き起こすことがありますが、トリンテリックスは体重への影響が比較的少ない、あるいは増加しにくいという報告があります。ただし、食欲の変化は副作用として起こり得ますし、病状の改善に伴って食欲が回復し、結果的に体重が増加することもあります。

これらの副作用も、頻度や程度は個人差が大きいです。気になる症状が現れた場合は、自己判断せず医師や薬剤師に相談することが重要です。特に発疹など皮膚症状が出た場合は、すぐに医療機関に連絡してください。

主な副作用の頻度をまとめた表を以下に示します。これはあくまで臨床試験のデータ(PMDA 添付文書より)に基づいたものであり、実際の服用で必ずしもこの頻度で出現するわけではありません。

副作用の種類 頻度 主な症状
消化器系
悪心(吐き気) 21.2% ムカムカ、胃の不快感、実際に吐くことがある
便秘 3.9% 排便回数の減少、便が硬くなる
下痢 2.3% 軟便、水様便
腹部不快感 2.3% お腹の張り、違和感
嘔吐 1.7% 食べたものを吐き出す
精神神経系
頭痛 11.9% ズキズキ、ガンガンする痛み
傾眠(眠気) 5.8% 日中の眠気、だるさ
めまい 3.1% ふらつき、立ちくらみ
不眠 1.6% 寝つきが悪い、夜中に目が覚める
不安 1.1% そわそわする、落ち着かない感じ
アカシジア 0.5% じっとしていられない、足がムズムズする
その他
倦怠感 2.2% だるさ、疲れやすさ
動悸 1.1% 心臓がドキドキする
性機能障害 0.7% 性欲低下、勃起・射精・オルガズムの問題
発疹 0.5% 皮膚の赤み、ぶつぶつ

※上記は報告頻度1%以上の主な副作用と、一部の代表的な副作用を抜粋したものであり、すべてではありません。頻度は承認時の臨床試験データ(PMDA 添付文書より)に基づきます。

トリンテリックスの副作用はいつまで続く?期間について

お薬の副作用は、多くの患者さんにとって不安の種となります。「このつらい症状はいつまで続くのだろうか?」という疑問を持つのは自然なことです。トリンテリックスの副作用の多くは一時的なものですが、どのくらいの期間続くのか、対処法はあるのかを見ていきましょう。

副作用が出やすい時期

トリンテリックスの副作用が最も出やすいのは、服用を開始してから数日〜1週間程度です。特に吐き気は、飲み始めてすぐに感じやすい症状です。体が新しいお薬の成分に慣れようとする過程で、様々な反応が起こりやすいためと考えられます。

また、用量を増やした際にも、一時的に副作用が強く現れたり、新しい副作用が出現したりすることがあります。これは、体内の薬物濃度が変化することによる反応です。

副作用が続く期間の目安

多くの副作用、特に吐き気や眠気、頭痛などの比較的軽い症状は、服用を継続することで1〜2週間程度で徐々に軽減し、消失していくことが多いです。体が薬に慣れて、セロトニンなどの神経伝達物質のバランスが安定してくるためと考えられます。

ただし、副作用が続く期間には個人差が非常に大きいです。人によっては数日で改善する方もいれば、数週間から1ヶ月以上かかる方もいます。また、便秘や性機能障害など、一部の副作用は比較的長期間続く可能性もあります。

重要なのは、「多くの場合は一時的なもの」と理解しておくことですが、つらい症状を我慢する必要はありません。

服用初期の副作用への対処法

服用初期に副作用が現れてつらい場合は、いくつかの対処法があります。ただし、これらはあくまで症状を和らげるための方法であり、必ず医師や薬剤師に相談した上で行ってください。自己判断で対処しようとすると、かえって病状が悪化したり、予期せぬ問題が生じたりする可能性があります。

  • 服用タイミングの調整: 吐き気が強い場合は、食後に服用することで胃への刺激が和らぎ、症状が軽減されることがあります。医師に相談して、服用時間を夕食後などに変更してもらうのも一つの方法です。
  • 制吐剤(吐き気止め)の使用: 吐き気が非常につらい場合は、医師の判断で一時的に制吐剤を併用することがあります。
  • 少量からの開始・増量ペースの調整: 医師は、患者さんの状態や副作用の出やすさを考慮して、少量から開始したり、ゆっくりと用量を増やしたりすることがあります。副作用が強く出ている場合は、医師に相談して増量ペースを見直してもらうことも可能です。
  • 水分補給: 消化器症状(吐き気、下痢)がある場合は、脱水症状にならないよう水分補給を心がけましょう。
  • 軽い運動やリラクゼーション: 不安や不眠、アカシジアなど精神神経系の副作用に対して、軽い散歩やストレッチ、深呼吸などのリラクゼーションが有効な場合があります。

副作用が長引く場合の対応

もし副作用が2週間以上経っても改善しない、あるいは悪化している、日常生活に支障が出ているといった場合は、必ず主治医に相談してください。副作用が長引く背景には様々な理由が考えられます。

医師は、症状の種類、程度、病状の改善状況などを総合的に判断し、以下のいずれかの対応を検討する可能性があります。

  • 用量の調整(減量): 用量を減らすことで副作用が軽減されるか様子を見ます。
  • 服用方法の変更: 食後服用にするなどの工夫で改善が見られるか試します。
  • 他の薬剤の併用: 副作用の種類に応じて、症状を抑えるためのお薬(例:制吐剤、睡眠導入剤、β遮断薬など)を一時的に併用することがあります。
  • 他の抗うつ薬への変更: トリンテリックスが体に合わない、副作用が強すぎる、効果が不十分などの場合は、作用機序の異なる他の抗うつ薬への変更が検討されます。

自己判断で服用を中止したり、用量を変更したりすることは絶対に避けてください。中断によって離脱症状が現れたり、病状が再燃・悪化したりするリスクがあります。必ず医師の指導のもとで適切な対応を取りましょう。

重大な副作用とそのサイン

トリンテリックスの副作用の多くは軽度で一時的なものですが、ごく稀に、注意が必要な「重大な副作用」が生じることがあります。これらの副作用は、迅速な対応が必要となる場合があるため、そのサインを知っておくことが非常に重要です。少しでも疑わしい症状が現れた場合は、速やかに医療機関に連絡してください。

セロトニン症候群

セロトニン症候群は、脳内のセロトニン濃度が過剰に高まることによって引き起こされる病態です。トリンテリックスのようにセロトニンに作用するお薬を服用している場合に起こる可能性があります。特に、他のセロトニン作用を持つ薬(他の抗うつ薬、一部の頭痛薬、トラマドールなど)と併用している場合にリスクが高まります。

主な症状:

  • 精神状態の変化: 興奮、錯乱、不安、焦燥感
  • 自律神経系の症状: 発汗過多、発熱、頻脈、血圧の変動、瞳孔散大
  • 神経筋症状: 振戦(手足の震え)、ミオクローヌス(ぴくつき)、反射亢進、筋強剛

セロトニン症候群は、軽度から重度まで様々ですが、重症化すると命に関わることもあります。これらの症状が複数現れた場合は、セロトニン症候群の可能性を疑い、直ちに服用を中止し、救急医療機関を受診してください

賦活症候群(躁転・軽躁)

賦活症候群とは、抗うつ薬を服用したことによって、抑うつ状態から気分が高揚しすぎたり、活動的になりすぎたりする状態(躁状態や軽躁状態)が引き起こされることです。特に双極性障害(躁うつ病)の診断がついていない方に起こりやすいとされています。

主な症状:

  • 気分が異常に高揚する、イライラしやすくなる
  • いつもよりおしゃべりになる、次々とアイデアが浮かぶ
  • 睡眠時間が短くても平気になる
  • 活動的になりすぎる、衝動的な行動をとる
  • 現実離れした考えを持つ

これらの症状は、病状が改善しているサインと間違えやすいこともありますが、本来の自分とはかけ離れた言動や思考が特徴です。もしこのような変化に気づいたら、自己判断せず、速やかに主治医に連絡してください。医師は、病状と賦活症状のバランスを見て、薬の調整などを行います。

その他の注意すべき副作用

セロトニン症候群や賦活症候群以外にも、添付文書には頻度は低いものの注意すべき副作用が記載されています。

  • アナフィラキシー: 全身性の重いアレルギー反応です。発疹、かゆみ、じんましん、呼吸困難、血圧低下などの症状が急速に現れます。非常に稀ですが、もしこのような症状が出た場合は、直ちに服用を中止し、救急医療機関を受診してください
  • けいれん: 稀にけいれん発作が起こることがあります。
  • 低ナトリウム血症: 体内のナトリウム濃度が異常に低下する病態です。倦怠感、食欲不振、吐き気、頭痛、意識障害などが現れることがあります。特に高齢者で起こりやすいとされています。

これらの重大な副作用は、早期発見と早期対応が非常に重要です。ご自身の体調の変化に注意を払い、いつもと違う、気になる症状が現れた場合は、ためらわずに医師や薬剤師に相談してください。家族など周囲の人にも、お薬を飲んでいることや注意すべき症状について伝えておくと、異変に気づいてもらいやすくなります。

トリンテリックス服用中の注意点と医師・薬剤師への相談

トリンテリックスを安全に、そして効果的に使用するためには、いくつか注意すべき点があります。特に、副作用が現れた場合の対応や、他の薬との飲み合わせについては、自己判断せず専門家に相談することが不可欠です。

副作用が出た場合の自己判断の危険性

副作用が出た際に、自己判断で「薬が合わない」「飲むのをやめよう」と考えるのは非常に危険です。

  • 症状の悪化・再燃: 勝手に服用を中止すると、せっかく改善し始めていた病状が再び悪化したり、うつ状態が再燃したりする可能性があります。
  • 離脱症状: 抗うつ薬は、突然中止すると、めまい、吐き気、頭痛、倦怠感、不眠、イライラ、シャンビリ感(電気刺激のような感覚)などの離脱症状が現れることがあります。これらの症状は、副作用と間違えやすく、患者さんをさらに苦しめることになります。
  • 適切な治療機会の損失: 副作用の原因や適切な対処法が分からないまま服用を中止してしまうと、本来であれば薬を調整することで良好な治療効果が得られたかもしれない機会を失ってしまいます。

副作用が出たとしても、それが一時的なものである可能性や、薬の量を調整することで改善する可能性は十分にあります。自己判断で服用量を減らしたり、中止したりすることは絶対にせず、必ず医師の指示を仰いでください。

医師または薬剤師に相談すべき症状

「これくらいなら我慢できるかな…」と思わずに、気になる症状があれば些細なことでも相談することが大切です。特に以下の場合は、積極的に医師または薬剤師に連絡してください。

  • 副作用が日常生活に支障をきたしている場合: 吐き気で食事ができない、眠気で仕事や家事ができない、頭痛がひどくて集中できないなど。
  • 副作用が2週間以上経っても改善しない、または悪化している場合: 一時的なものと思って様子を見ていたが、症状が続く、あるいはひどくなってきた場合。
  • 添付文書に記載されている「重大な副作用」が疑われる症状(前述)が現れた場合: 興奮、錯乱、強い発熱、手足のぴくつき、異常な高揚感、ひどい発疹など。
  • 今まで経験したことのない、気になる症状が現れた場合: トリンテリックスを飲み始めてから体調がおかしいと感じることがあれば、それが副作用かどうかに関わらず相談しましょう。
  • 他の病気や服用中の薬がある場合: 新しい病気にかかった、他の病院で別の薬が処方された、市販薬やサプリメントを服用し始めたなどの場合は、必ず医師や薬剤師に伝えてください。トリンテリックスとの飲み合わせが問題になることがあります。
  • 妊娠・授乳の可能性がある、または希望する場合: 妊娠中や授乳中の薬の使用については慎重な判断が必要です。必ず医師に相談してください。

医師や薬剤師は、患者さんの症状、現在の病状、体の状態、併用薬などを考慮して、最も適切な対応方法を判断します。遠慮なく、不安や疑問を伝えてください。

添付文書の確認の重要性

トリンテリックスに限らず、処方されたお薬には必ず「添付文書」や「患者向医薬品ガイド」といった情報書類がついてきます。これらには、お薬の効能・効果、用法・用量、注意点、そして副作用について詳しく記載されています。

添付文書や患者向医薬品ガイドには、この記事で紹介した主な副作用や重大な副作用の他にも、稀に起こり得る副作用、併用注意薬、服用してはいけない人などが網羅的に記載されています。

すべてを暗記する必要はありませんが、一度目を通しておくと、どのような副作用の可能性があるのか、どのような症状が出たら注意が必要なのかを理解する助けになります。副作用が疑われる症状が現れた際に、「これは添付文書に書いてあった症状かもしれない」と気づくことができ、早期の相談につながります。

分からない点があれば、遠慮なく医師や薬剤師に質問しましょう。お薬を正しく理解することは、安全に治療を進める上で非常に重要です。

まとめ:トリンテリックスの副作用について理解し、安全に使用するために

トリンテリックスは、うつ病やうつ状態の治療において有効な選択肢となるお薬です。多くの方が症状の改善を実感されていますが、残念ながらすべてのお薬に副作用のリスクは伴います。

この記事では、トリンテリックスの主な副作用として、吐き気、頭痛、眠気などが比較的多いこと、消化器症状精神神経症状なども起こり得ること、性機能障害体重への影響については個人差があることを解説しました。性機能障害については、一部の専門家ガイドライン(CANMAT Depression Guidelines 2016など)で他の抗うつ薬と比較した検討も行われています。

副作用が出やすいのは服用開始初期(数日〜1週間)であり、その多くは1〜2週間程度で軽減・消失していく傾向があります。しかし、副作用の期間や程度は個人差が非常に大きいため、つらい場合は我慢せず、また長引く場合や悪化する場合は必ず医師や薬剤師に相談することが重要です。

ごく稀ではありますが、セロトニン症候群賦活症候群といった重大な副作用も起こり得ます(詳細はPMDA 添付文書などを参照)。これらのサインを知っておくことは、いざという時の迅速な対応につながります。いつもと違う体調の変化には注意を払いましょう。

最も重要なことは、副作用が出た場合に自己判断で薬を中止したり、量を調整したりしないことです。必ず主治医の指示に従い、適切な対応を取りましょう。不安なこと、疑問に思うことは、どんな些細なことでも医師や薬剤師に相談してください。お薬について正しく理解し、医療従事者と連携しながら治療を進めることが、病気の回復への一番の近道となります。

情報参照元:

  • PMDA 添付文書(トリンテリックス錠)
    • 独立行政法人医薬品医療機器総合機構による、トリンテリックスに関する公式情報です。副作用の頻度や重大な副作用について記載されています。
  • CANMAT Depression Guidelines 2016
    • カナダ気分不安治療ネットワークが公表する抗うつ薬治療に関するガイドラインです。ボルチオキセチンの有効性や安全性についても言及されています。

免責事項: この記事は、トリンテリックスの副作用に関する一般的な情報提供を目的としています。記事中の情報は、医学的な診断や治療の代替となるものではありません。個人の症状や状況については、必ず医師や薬剤師にご相談ください。記事の情報に基づいて読者が行った行為によって生じた損害等について、当方は一切の責任を負いません。情報の正確性については最大限努力していますが、医学情報は常に更新される可能性があります。最新の添付文書や専門家の見解を参考にしてください。

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