レビー小体型認知症とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説

レビー小体型認知症とは、アルツハイマー病に次いで多く見られる認知症の一つです。
脳内に「レビー小体」と呼ばれる特殊なたんぱく質の塊が蓄積することで起こります。
この病気は、認知機能の低下だけでなく、幻視を見たり、体が動きにくくなったり、眠っている間に夢の内容に合わせて体が動いてしまったりするなど、他の認知症とは異なる特徴的な症状が現れることが知られています。
これらの症状は変動しやすく、良い時と悪い時があるため、診断が難しい場合もあります。
ご本人やご家族にとっては、原因不明の症状に戸惑うことも少なくありません。
この病気について正しく理解することは、適切な診断と治療、そしてより良い生活を送るために非常に重要です。

レビー小体型認知症の定義と概要

レビー小体型認知症(Dementia with Lewy Bodies: DLB)は、神経変性疾患の一つで、脳の神経細胞の中に異常なたんぱく質である「レビー小体」が広範囲に蓄積することで発症します。
このレビー小体は、パーキンソン病の原因物質としても知られるアルファ・シヌクレインというたんぱく質が凝集してできるものです。

レビー小体型認知症は、日本の認知症の原因疾患の中で、アルツハイマー病(約6割)に次いで多いとされており、認知症全体の約10%~20%を占めると考えられています。
初期には見過ごされがちな症状も多く、診断が遅れることも少なくありません。
しかし、特徴的な症状を早期に捉え、適切な対応をすることで、症状の進行を緩やかにしたり、QOL(生活の質)を維持・向上させることが期待できます。

この病気の診断には、認知機能障害だけでなく、後述する幻視、認知機能の変動、レム睡眠行動異常症、パーキンソン症状といった中核的な特徴が重要視されます。
これらの症状がどのように現れるか、また他の病気とどう違うのかを理解することが、この病気を正しく捉える第一歩となります。

他の認知症(アルツハイマー病など)との違い

レビー小体型認知症は認知機能障害を伴うため、他の認知症、特にアルツハイマー病と混同されやすいですが、いくつか重要な違いがあります。
これらの違いを知ることは、適切な鑑別診断と治療選択に役立ちます。

主な認知症の種類とその特徴を比較してみましょう。

特徴 レビー小体型認知症 アルツハイマー病 血管性認知症 前頭側頭型認知症
原因物質/病変 レビー小体(α-シヌクレイン)の蓄積 アミロイドβ、タウたんぱく質の蓄積 脳梗塞、脳出血などの血管障害 TDP-43、FUSなどのたんぱく質、タウたんぱく質の蓄積
主な症状の始まり 認知機能変動、幻視、パーキンソン症状、レム睡眠行動異常症 物忘れ(記銘力障害) 障害された脳部位による症状、手足の麻痺、構音障害など 人格変化、社会性の欠如、行動異常、言語障害
認知機能の特徴 注意力、遂行機能障害が目立つ、日によって変動が大きい 記憶障害が中心、進行とともに他の認知機能も低下 段階的に悪化しやすい、障害部位による症状の違い 遂行機能障害、判断力低下が目立つ
幻視 特徴的(具体的で鮮明なことが多い) 比較的少ない(進行期にありうる) 比較的少ない 少ない
パーキンソン症状 特徴的(早期から見られることがある) 少ない(進行期にありうる) 脳血管障害の部位により起こることがある 少ない
レム睡眠行動異常症 特徴的(認知症発症の数年~十数年前に現れることも) 比較的少ない 比較的少ない 少ない
進行パターン 症状が大きく変動しながら進行 比較的緩やかに進行 脳血管イベントのたびに階段状に悪化 症状の種類による(行動異常型、失語型など)
抗精神病薬への反応 過敏性があり、少量でも重篤な副作用が出やすい 一般的に用いられることがある(副作用に注意) 脳血管性うつなどに対して使用されることがある(注意) 効果が限定的、症状を悪化させることも

このように、レビー小体型認知症は認知機能障害だけでなく、幻視やパーキンソン症状といった特有の症状を伴う点が他の認知症と大きく異なります。
特に、症状が一日の中でも、あるいは日によって大きく変動するという「認知機能の変動」は、レビー小体型認知症に最も特徴的な症状の一つです。

主な症状とその特徴

レビー小体型認知症の症状は多岐にわたりますが、診断において特に重要視される「中核症状」と、それに伴って現れる様々な「周辺症状」があります。
中核症状は、脳の神経細胞が障害されることによって直接的に引き起こされるもので、レビー小体型認知症に特徴的な以下の4つが挙げられます。

  • 認知機能の変動
  • 幻視
  • レム睡眠行動異常症
  • パーキンソン症状(運動症状)

これらの症状は単独で現れることもあれば、組み合わさって現れることもあります。
また、症状の現れ方や強さは個人差が大きく、病気の進行段階によっても変化します。

認知機能の変動

レビー小体型認知症の最も特徴的な症状の一つが、認知機能のレベルが時間や日によって大きく変動することです。
数時間、あるいは数日単位で、注意力や覚醒レベル、思考の明瞭さが著しく変化します。

  • 具体的な現れ方:
    ある時は非常に注意力があり、会話もスムーズで、普段と変わらないように見える。
    かと思えば、急にぼんやりして上の空になったり、質問にうまく答えられなくなったりする。
    集中力が続かず、すぐに気が散ってしまう。
    思考がまとまらず、混乱しているように見える。
    眠気や傾眠(うとうとしている状態)が頻繁に見られる。
    昼夜逆転が見られることもある。

この変動は、ご家族から見ても分かりやすく、「調子の良い日と悪い日がある」「午前中はしっかりしているが、午後になるとぼんやりする」といった形で認識されることが多いです。
この変動があるために、診察時に症状が分かりにくく、診断が難しくなる要因にもなります。

幻視

レビー小体型認知症では、比較的病気の早い段階から、具体的で鮮明な幻視が見られることが多いです。
これは、実際には存在しないものが、まるでそこにいるかのようにリアルに見えるという症状です。

  • 具体的な現れ方:
    「子供が座っている」「動物(犬や猫など)がいる」「知らない人が部屋にいる」といった、人や動物の形をした幻視が多いです。
    大きさは実物大であることが多く、動いているように見えることもあります。
    比較的穏やかな内容の幻視が多く、本人もそれが現実ではないと分かっている場合もありますが、中には恐ろしい幻視や不快な幻視を見ることもあります。
    特に夕方から夜間にかけて見られやすい傾向があります。

幻視を見ている本人にとっては非常に現実感があるため、その場で話しかけたり、避けようとしたりといった行動が見られることがあります。
ご家族が「何もいないよ」と否定しても、本人には見えているため、混乱や不安を招く可能性があります。
大切なのは、幻視の内容を頭ごなしに否定せず、本人の感情に寄り添いながら、安心できるような声かけや環境調整を行うことです。

レム睡眠行動異常症

レム睡眠行動異常症は、夢を見ているレム睡眠中に、通常であれば抑制されている体の動きが抑制されず、夢の内容に合わせて寝言を言ったり、手足を動かしたり、叫んだり、起き上がって行動したりする症状です。
レビー小体型認知症では、この症状が認知機能障害やパーキンソン症状よりも先行して現れることが少なくありません。

  • 具体的な現れ方:
    眠っている間に、まるで夢を見ているかのように大きな声で寝言を言ったり、叫んだりする。
    手足を激しく動かす、ベッドから落ちそうになる、実際に落ちてしまう。
    隣で寝ている人に殴りかかったり蹴ったりする。
    寝室内を歩き回る。

この症状は、ご本人や一緒に寝ているご家族が怪我をするリスクを伴います。
また、本人も起きた時に夢の内容を覚えていることが多く、疲労感や不安を感じることがあります。
この症状がある場合、寝室の安全対策(ベッドガードの設置、危険なものを置かないなど)や、医師への相談が重要です。

パーキンソン症状(運動症状)

レビー小体型認知症では、パーキンソン病に似た運動症状が現れることがあります。
パーキンソン病は脳のドーパミンを産生する神経細胞が減少することで起こる病気ですが、レビー小体型認知症でも同様の神経細胞の変性が起こるため、パーキンソン病と似た症状が見られるのです。

  • 寡動・無動: 動作が遅くなる、動き出しに時間がかかる、全身の動きが少なくなる(仮面様顔貌など)。
  • 筋強剛: 関節を他動的に動かした時に抵抗を感じる(鉛管現象など)。
  • 振戦: 安静時に手足が震える(特に初期)。
  • 姿勢反射障害: バランスを崩しやすく、転倒しやすくなる。
  • その他: 小さな字を書く(小字症)、歩行困難(すくみ足、突進歩行)、構音障害(話し方が不明瞭になる)、嚥下障害(飲み込みが悪くなる)。

これらの運動症状は、アルツハイマー病では見られない、レビー小体型認知症の重要な特徴の一つです。
ただし、パーキンソン病と比べると、体の左右差が少なく、振戦よりも筋強剛や寡動が目立つ傾向があるなど、若干の違いが見られることもあります。
パーキンソン症状は日常生活動作に大きな影響を与えるため、リハビリテーションや薬物療法による対応が重要になります。

その他の精神症状・神経症状

レビー小体型認知症では、中核症状以外にも様々な精神症状や神経症状が見られることがあります。

  • 精神症状:
    抑うつ: 気分の落ち込み、興味の喪失。
    無関心(アパシー): 何事にも興味や関心を示さなくなる。
    妄想: 盗まれ妄想(物を盗まれたと思い込む)や嫉妬妄想など。
    不安: 落ち着きがなく、不安を感じやすい。
    興奮・攻撃性: 怒りっぽくなったり、攻撃的な言動が見られたりする(比較的少ない)。
  • 自律神経症状:
    便秘: 腸の動きが悪くなる。
    起立性低血圧: 立ち上がった際に血圧が下がり、めまいやふらつきが生じる。
    発汗異常: 汗をかきすぎる、あるいは全くかかなくなる。
    頻尿・尿失禁: トイレが近くなる、間に合わなくなる。

これらの症状は、病気の進行に伴って現れることもあり、本人の苦痛や介護者の負担を増大させる要因となります。
それぞれの症状に対して、薬物療法や非薬物療法、環境調整など、適切な対応を検討する必要があります。

進行した際の末期症状

レビー小体型認知症が進行し、病気の末期に近づくと、身体機能や認知機能はさらに低下します。

  • 身体機能:
    パーキンソン症状が悪化し、寝たきりになるリスクが高まります。
    嚥下障害が進行し、食事の際にむせやすくなったり、誤嚥(食べ物や飲み物が誤って気管に入ってしまうこと)のリスクが高まります。これにより、誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
    全身の衰弱が進みます。
  • 認知機能:
    認知機能の変動は残ることもありますが、全体的な認知レベルは低下し、コミュニケーションが難しくなります。
    幻視や妄想は軽減することもあれば、持続することもあります。

末期においては、苦痛の緩和やQOLの維持が治療の中心となります。
栄養管理(経管栄養など)、呼吸管理、疼痛管理など、全身状態を維持するためのケアが重要になります。
ご本人にとって穏やかな時間を過ごせるよう、医療チームや介護者が連携してサポートを行います。

原因とリスク因子

レビー小体型認知症の原因については、まだ完全に解明されていません。
しかし、脳内に蓄積する「レビー小体」が病気の引き金となっていることは分かっています。

脳内に蓄積するレビー小体とは

レビー小体は、アルファ・シヌクレイン(α-シヌクレイン)というたんぱく質が異常に凝集してできる、顕微鏡で確認できる円形の構造物です。
アルファ・シヌクレインは、もともと脳の神経細胞のシナプス(神経細胞間の情報伝達部分)に存在するたんぱく質ですが、何らかの原因で構造が変化し、蓄積しやすい形になると考えられています。

レビー小体型認知症では、このレビー小体が大脳皮質(思考や判断などを司る部分)や脳幹(呼吸や心拍などを司る部分)など、脳の広範な領域の神経細胞に蓄積します。
蓄積したレビー小体は、その周囲の神経細胞の機能障害や変性を引き起こし、様々な症状が現れると考えられています。

レビー小体型認知症の原因はまだ不明な点が多い

アルファ・シヌクレインがなぜ異常な構造に変化し、蓄積を始めるのか、そのメカニズムはまだ完全には分かっていません。
遺伝的な要因、環境要因、生活習慣などが複雑に関与している可能性が考えられていますが、特定には至っていません。

研究は進められており、レビー小体の蓄積が脳内でどのように広がるのか、どのような神経細胞に影響を与えやすいのかなどが徐々に明らかになってきています。
しかし、病気の根本的な原因を解明し、病気の進行を止める治療法を開発するためには、さらなる研究が必要です。

レビー小体型認知症になりやすい人・リスク因子

レビー小体型認知症の発症には、いくつかのリスク因子が指摘されています。

  • 年齢: 認知症全般と同様に、高齢になるほど発症リスクは高まります。特に60歳代後半以降での発症が多いとされています。
  • 性別: 男性の方が女性よりも若干発症リスクが高い傾向があります。
  • 遺伝: ほとんどのレビー小体型認知症は遺伝しないとされていますが、ごく一部の家族性の場合、特定の遺伝子変異(SNCA遺伝子、LRRK2遺伝子など)との関連が報告されています。しかし、遺伝子変異があっても必ず発症するわけではありません。
  • パーキンソン病: レビー小体はパーキンソン病の原因でもあり、パーキンソン病の患者さんが後に認知機能障害を発症し、レビー小体型認知症と診断されるケースがあります(パーキンソン病認知症)。レビー小体型認知症とパーキンソン病は、レビー小体が蓄積する場所や、症状が現れる順番などが異なる、関連性の高い病気と考えられています。
  • レム睡眠行動異常症: 前述の通り、レム睡眠行動異常症はレビー小体型認知症の早期症状として現れることが多く、この症状がある人は将来的にレビー小体型認知症やパーキンソン病を発症するリスクが高いことが分かっています。
  • その他の可能性: 糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病や、頭部外傷などもリスク因子として研究されていますが、明確な関連はまだ確立されていません。

これらのリスク因子があるからといって、必ずレビー小体型認知症になるわけではありません。
また、リスク因子がない人でも発症することがあります。
現時点では、発症を確実に予防する方法は見つかっていません。

診断方法

レビー小体型認知症の診断は、他の認知症との鑑別が難しく、専門的な知識と経験が必要です。
特に病気の初期段階では、症状の変動があるため診断が困難なことがあります。
診断は、問診や神経学的診察、各種検査などを総合的に評価して行われます。

臨床診断と国際診断基準

レビー小体型認知症の診断は、主に「臨床診断」に基づいて行われます。
これは、医師が患者さんの症状や病歴、診察所見などを詳細に調べ、診断基準に照らし合わせて診断を行う方法です。
現在、レビー小体型認知症の診断には、国際的な診断基準が用いられています。
最も広く使われているのは、2017年に改訂された「レビー小体型認知症の臨床診断基準」です。

この診断基準では、認知機能障害があることを前提として、以下の4つを「中核的な特徴」としています。

  • 認知機能の変動: 注意や覚醒状態のレベルが著しく変動する。
  • 幻視: 具体的で詳細な反復性の幻視が見られる。
  • レム睡眠行動異常症: 夢の内容を演じるような言動が見られる。
  • パーキンソン症状: 静止時振戦、筋強剛、寡動、姿勢反射障害などが見られる。

これらに加えて、以下の「示唆的な特徴」や「支持的な特徴」なども診断の参考とされます。

  • 示唆的な特徴: 治療薬への過敏性、起立性低血圧などの自律神経機能障害、嗅覚低下など。
  • 支持的な特徴: 繰り返し転倒する、失神、抑うつ、妄想、無関心、失語、失行、失認など。

診断基準では、認知機能障害と中核的な特徴の組み合わせによって、「可能性が高いレビー小体型認知症」または「可能性のあるレビー小体型認知症」と診断されます。

各種検査(画像診断、神経心理検査など)

診断基準に基づく臨床診断を補完するために、様々な検査が行われます。

検査の種類 目的と内容 レビー小体型認知症での所見 診断上の意義
神経心理検査 認知機能全般(記憶、注意力、遂行機能、視空間認知、言語など)のレベルを評価する。MMSE、HDS-R、FAB、VIST、WAISなど。 注意力、遂行機能、視空間認知機能の障害が比較的目立ちやすい。記憶障害はアルツハイマー病ほど顕著でないことがあるが、変動が大きい。 認知症の有無や程度、特定の認知機能障害の種類を把握する。他の認知症との鑑別に役立つ。
脳画像検査(MRI/CT) 脳全体の形や構造を調べる。脳梗塞や脳出血、脳腫瘍など、認知症の原因となりうる他の病変を除外する。脳の萎縮の程度を見る。 アルツハイマー病に比べて側頭葉内側(海馬など)の萎縮が比較的軽度であることが多い。脳室拡大などが見られることがある。 他の病気の除外。脳の構造的変化の確認。
脳血流SPECT/PET 脳の特定の部位の血流や代謝の状態を調べる。認知症の種類によって特徴的な血流低下や代謝低下のパターンが見られることがある。 後頭葉を中心とした血流/代謝低下が特徴的とされる。アルツハイマー病とは異なるパターンを示すことが多い。 診断の補助。他の認知症との鑑別。特に初期診断で有用。
DATスキャン(ドパミントランスポーターSPECT) 脳の線条体におけるドパミントランスポーターの量を調べる。パーキンソン症状の原因となるドパミン神経の変性を評価できる。 ドパミントランスポーターの取り込み低下が見られる。 レビー小体型認知症やパーキンソン病の診断に非常に有用。運動症状が乏しい場合でも診断の根拠となる。
MIBG心筋シンチグラフィー 心臓の交感神経の機能(ノルアドレナリン神経)を調べる。レビー小体型認知症では心臓の交感神経にもレビー小体が蓄積し、機能が低下することがある。 MIBGの心臓への取り込みが低下する(集積低下)。 レビー小体型認知症やパーキンソン病の診断に非常に有用。アルツハイマー病では通常低下しないため、鑑別に役立つ。
脳波検査 脳の電気活動を調べる。てんかんなどの病気や、脳機能の状態を評価できる。 脳波の徐波化(ゆっくりとした波が増えること)が目立つことがある。認知機能の変動と関連することもある。 認知機能の変動の評価や、てんかんなどの合併症の診断に役立つ。
血液検査 全身状態を把握する。甲状腺機能障害、ビタミン欠乏症など、認知症に似た症状を引き起こす他の病気がないかを確認する。 レビー小体型認知症に特異的な血液検査はない。 認知症の原因となりうる他の病気の除外。
髄液検査 脳脊髄液を採取し、たんぱく質の量やアミロイドβ、タウたんぱく質の濃度などを調べる。アルツハイマー病の診断に有用な場合がある。 アルツハイマー病のバイオマーカー(アミロイドβ、タウ)は正常であることが多い。α-シヌクレインの測定は研究段階。 アルツハイマー病との鑑別に役立つ。

これらの検査結果を総合的に判断し、患者さんの臨床症状と合わせて診断を確定します。
DATスキャンやMIBG心筋シンチグラフィーはレビー小体型認知症に特徴的な所見が得られることが多く、近年診断において重要な役割を果たしています。

治療と対応

レビー小体型認知症に対する治療は、病気そのものを完全に治す根治療法はまだ確立されていません。
しかし、症状を和らげたり、進行を緩やかにしたり、ご本人やご家族のQOL(生活の質)を向上させるための様々な治療法や対応策があります。
これらは大きく薬物療法と非薬物療法に分けられます。

薬物療法

レビー小体型認知症では、認知機能障害や精神症状、運動症状など、様々な症状に対して薬が使われます。
ただし、レビー小体型認知症の患者さんは薬に過敏なことが多く、少量から始めたり、副作用に注意しながら使用する必要があります。

  • 認知機能障害に対する薬:
    コリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミンなど): アルツハイマー病の治療薬としても使われますが、レビー小体型認知症の認知機能障害、特に注意障害や覚醒レベルの改善に効果が期待できます。また、幻視や無関心などの精神症状にも効果があることがあります。ただし、パーキンソン症状を悪化させたり、消化器症状(吐き気、下痢など)や徐脈(脈が遅くなる)などの副作用が出やすい場合があるため、慎重な投与が必要です。
    メマンチン: アルツハイマー病の中等度から高度の症状に使われる薬ですが、レビー小体型認知症の認知機能障害にも使用されることがあります。
  • パーキンソン症状に対する薬:
    ドパミン製剤(レボドパなど): パーキンソン病の治療薬として使われる薬で、レビー小体型認知症に伴うパーキンソン症状(特に筋強剛や寡動)に効果があることがあります。しかし、幻視や妄想などの精神症状を悪化させる可能性があるため、使用量は少量に留めるなど注意が必要です。
  • 精神症状に対する薬:
    抗精神病薬: 幻視や妄想、興奮などが激しい場合に使用されることがあります。しかし、従来の抗精神病薬(ハロペリドールなど)はレビー小体型認知症の患者さんに対して非常に過敏性を引き起こし、パーキンソン症状の著しい悪化や、悪性症候群(高熱、意識障害、筋強剛など)といった重篤な副作用を起こすリスクが高いため、原則として使用を避けるべきです。もし使用が必要な場合でも、クエチアピンやクロザピンといった、副作用のリスクが比較的低いとされる非定型抗精神病薬を、ごく少量から慎重に使用する必要があります。
    抗うつ薬、抗不安薬: 抑うつや不安が強い場合に使用されることがあります。
  • レム睡眠行動異常症に対する薬:
    クロナゼパム: ベンゾジアゼピン系の薬で、レム睡眠行動異常症の症状を抑える効果があります。少量で効果があることが多いですが、ふらつきや眠気などの副作用に注意が必要です。

薬物療法の選択や量は、患者さんの症状や全身状態、他の病気、使用中の他の薬などを考慮して、医師が慎重に判断します。

非薬物療法(リハビリテーションなど)

薬物療法だけでなく、非薬物療法もレビー小体型認知症の症状緩和や生活の質の向上に重要です。

  • リハビリテーション:
    運動療法: パーキンソン症状による体の動かしにくさを改善し、筋力やバランス能力を維持・向上させることで、転倒予防にもつながります。ウォーキング、ストレッチ、バランス訓練など、個々の能力に合わせたプログラムを行います。
    作業療法: 日常生活に必要な動作(食事、着替え、入浴など)を維持・改善するための訓練や、生活環境の調整(手すりの設置など)を行います。
    言語聴覚療法: 構音障害や嚥下障害がある場合、発声練習や飲み込みの練習、食事形態の工夫などを行います。
  • 認知リハビリテーション: 注意力や遂行機能、視空間認知機能などの低下に対して、課題や訓練を通じて残存能力を活用・維持する取り組みです。
  • 回想法、音楽療法、芸術療法: 過去の体験を語り合ったり、音楽を聴いたり演奏したり、絵を描いたりすることで、精神的な安定や脳の活性化を図ります。
  • 環境調整: ご本人が安心、安全に過ごせる環境を整えます。
    幻視が見えやすい場所(暗い場所、鏡の前など)の照明を調整する、鏡に布をかけるなど。
    レム睡眠行動異常症による怪我を防ぐため、寝室の安全対策を行う(ベッドを壁につける、床に柔らかいものを敷く、危険なものを片付けるなど)。
    転倒しやすい場所の段差をなくす、手すりをつけるなど。
  • 精神的なサポート: ご本人やご家族の不安や混乱に対して、傾聴し、共感し、安心感を与えることが大切です。

症状(幻視や行動異常)に合わせた具体的な対応

レビー小体型認知症に特徴的な幻視やレム睡眠行動異常症、その他の行動異常などに対しては、症状に合わせた具体的な対応が求められます。

  • 幻視への対応:
    頭ごなしに否定しない: 「そんなものいないよ」と否定すると、本人は自分の見ているものを否定されたと感じ、混乱したり不信感を抱いたりすることがあります。
    本人の感情に寄り添う: 「何か見えているのですね」「怖い思いをしているのですね」など、本人の見え方や感情を受け止めます。
    安心できる声かけ: 「大丈夫ですよ、私がそばにいますから」「何も心配いりませんよ」など、安心感を与える声かけが有効です。
    話題を変える: 幻視から意識をそらすために、全く別の話題を持ちかけたり、一緒に別の活動をしたりします。
    環境調整: 部屋を明るくする、影になりやすいものを片付けるなど、幻視が見えにくい環境を作ります。
  • レム睡眠行動異常症への対応:
    寝室の安全確保: ベッド周りに危険なものを置かない、家具の角に保護材をつける、床に厚手のカーペットや布団を敷くなど。
    ベッドガードの設置や、低いベッド、布団での睡眠を検討する。
    ご家族が同じ部屋で寝る場合は、安全な距離を保つ。
    医師に相談し、必要に応じて薬物療法を検討する。
  • その他の行動異常(BPSD: Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)への対応:
    原因を探る: なぜそのような行動をとっているのか、背景にある原因(体の不調、環境の変化、不安、混乱など)を理解しようと努めます。
    環境調整: 騒がしい場所を避ける、慣れた環境で過ごすなど、落ち着ける環境を整えます。
    安心できる声かけと関わり: 穏やかな口調で話しかける、スキンシップをとる(本人が嫌がらなければ)など。
    気分転換を促す: 好きな活動や趣味に誘う。
    規則正しい生活: 睡眠・覚醒リズムを整える。
    医師や専門家に相談し、必要に応じて薬物療法や専門的な介入を検討する。

レビー小体型認知症は治る?根治の可能性

残念ながら、現時点ではレビー小体型認知症そのものを完全に治す、つまりレビー小体の蓄積をなくしたり、変性した神経細胞を元に戻したりする「根治療法」は確立されていません。

しかし、前述のように、症状を和らげたり、病気の進行を緩やかにしたりするための薬物療法や非薬物療法は存在します。
これらの治療によって、ご本人やご家族がより穏やかに、そして活動的に過ごせる期間を長くすることが期待できます。

現在も世界中でレビー小体型認知症の原因解明や新しい治療法の開発に向けた研究が進められています。
今後、病気の進行を止める薬や、根本的な治療法が見つかる可能性はあります。
最新の研究動向にも注目していく必要があります。

進行と予後

レビー小体型認知症の進行速度や予後は個人差が大きいですが、一般的にはアルツハイマー病と比較すると、病気の進行が比較的速い傾向があるとも言われています。

進行速度

レビー小体型認知症の進行速度は、患者さんの年齢、全身状態、合併症の有無、受けている治療やケアの内容など、様々な要因によって異なります。

病気の初期には、認知機能の変動、幻視、レム睡眠行動異常症、パーキンソン症状といった特徴的な症状が、現れたり消えたり、あるいは強弱を伴いながら進んでいくことが多いです。
症状が大きく変動するため、「良くなったり悪くなったりを繰り返している」ように見えることもあります。

病気が進行すると、認知機能の低下は徐々に顕著になり、日常生活への影響が増大します。
パーキンソン症状も進行し、歩行が不安定になったり、転倒しやすくなったりします。
嚥下障害も現れやすくなり、食事が難しくなったり、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。

平均的な余命

レビー小体型認知症の平均的な余命については、様々な研究がありますが、診断からの平均生存期間は数年から10年程度と言われることが多いです。
ただし、これはあくまで平均であり、個人によってはより長く生活される方もいれば、比較的早く進行される方もいます。

死因としては、誤嚥性肺炎や感染症、全身の衰弱などが挙げられます。
パーキンソン症状の進行による運動機能の低下や嚥下障害が、これらの合併症を引き起こしやすくなる要因となります。

予後を考える上では、早期に診断を受け、適切な治療とケアを開始することが重要です。
これにより、合併症を予防したり、症状による苦痛を軽減したりすることが期待できます。
また、ご本人やご家族が病気と向き合い、安心して過ごせるようなサポート体制を整えることも、予後に大きく影響します。

介護のポイントと注意点

レビー小体型認知症の介護は、幻視や認知機能の変動、パーキンソン症状など、この病気特有の症状があるため、他の認知症とは異なる難しさがあります。
しかし、病気の特徴を理解し、適切な対応をすることで、ご本人も介護者も穏やかに過ごすことができます。

ご本人への接し方

レビー小体型認知症のご本人に接する上で大切なのは、「ご本人の見ている世界を受け止めること」と「安心できる環境と声かけ」です。

  • 幻視への対応: 前述の通り、幻視を否定せず、本人の感じている恐怖や不安に寄り添うことが重要です。「私には見えませんが、あなたには見えているのですね」と本人の体験を受け入れつつ、「大丈夫ですよ」「心配いりませんよ」と安心感を与える声かけをします。話題を変えたり、別の場所に移動したりするのも有効です。
  • 認知機能の変動への対応: 調子の良い時はできるだけ本人の意思を尊重し、活動を促します。調子の悪い時は無理強いせず、休息を促し、落ち着いて過ごせるように配慮します。日によって対応を変える必要があるため、介護者も柔軟な姿勢が必要です。
  • 穏やかな声かけと態度: 落ち着いたトーンで、ゆっくりと、短い言葉で話しかけます。一度に多くの情報を伝えず、分かりやすい指示を心がけます。叱ったり、感情的に対応したりすると、本人の混乱や不安を増大させる可能性があります。
  • 尊厳を保つ: 一人の大人として敬意を持って接します。できることはご本人にやってもらい、自立を支援します。羞恥心に配慮し、特に排泄や入浴の介助ではプライバシーを守ります。
  • 安心できる環境: 騒がしい場所や人混みを避け、慣れた場所で過ごせるようにします。急な環境の変化は混乱を招きやすいため、引越しや入院などは慎重に検討します。
  • ルーティンの確立: 規則正しい生活リズムを保つことが、認知機能の変動や睡眠障害を軽減するのに役立つ場合があります。食事、入浴、就寝などの時間を一定にします。

日常生活での注意(転倒・誤嚥など)

パーキンソン症状や認知機能の低下により、日常生活で様々な注意が必要です。

  • 転倒予防:
    パーキンソン症状によるバランス障害や歩行不安定、幻視によるつまずきなどで転倒しやすいです。
    自宅内の段差をなくす、滑りやすい場所にマットを敷く、手すりを設置する、床に物を置かないなど、環境を整備します。
    靴は滑りにくく、かかとをしっかり固定できるものを選びます。
    急な方向転換や立ち止まりを避け、ゆっくりと行動するように声かけします。
    必要に応じて杖や歩行器の使用を検討します。
  • 食事・水分補給:
    嚥下障害により、むせたり誤嚥したりするリスクがあります。
    食事の際は、体を起こし、ゆっくりと少量ずつ食べてもらうようにします。
    とろみ剤を使用したり、食べやすい形態(刻み食、ミキサー食など)にしたりする工夫が必要です。
    食事中や食後にむせ込みがないか注意深く観察します。
    脱水を防ぐため、こまめな水分補給を促します。
  • 口腔ケア: 誤嚥性肺炎予防のために、食後の口腔ケア(歯磨き、うがいなど)を丁寧に行うことが重要です。
  • 排泄: 便秘になりやすい傾向があります。食物繊維を多く含む食事を心がけたり、適度な運動を促したりします。必要に応じて医師に相談し、下剤の使用を検討します。頻尿や失禁がある場合は、トイレへの誘導やオムツの使用などを行います。
  • 睡眠: レム睡眠行動異常症や昼夜逆転がある場合があります。日中の適度な活動や日光浴を促し、夜はリラックスできる環境を整えます。寝室の安全対策は必須です。
  • BPSD(周辺症状)への対応: 妄想や不安、無関心などが見られる場合、その背景にある原因を探り、環境調整や声かけで対応します。症状が強い場合は、専門家に相談し、薬物療法も検討します。

介護者の負担軽減と相談先

レビー小体型認知症の介護は、症状が変動するため先の見通しが立てにくく、身体的・精神的な負担が非常に大きくなりがちです。
介護者が一人で抱え込まず、適切な支援を得ることが非常に重要です。

  • 休息を取る(レスパイトケア): 介護者が心身を休める時間は必須です。地域の短期入所(ショートステイ)サービスや、デイサービスなどを積極的に利用しましょう。
  • 相談機関を利用する:
    地域包括支援センター: 高齢者の生活全般に関する相談窓口です。介護保険サービスの利用調整や、地域の医療・福祉サービスの情報提供、専門機関への連携などを行ってくれます。
    市区町村の担当窓口: 高齢福祉課や介護保険課などが相談に乗ってくれます。
    専門医療機関: 認知症専門医や精神科医、神経内科医など、レビー小体型認知症の診療経験のある医師に相談します。かかりつけ医と専門医が連携できると理想的です。
    精神保健福祉センター: 精神的な問題に関する相談ができます。
    認知症疾患医療センター: 認知症の鑑別診断や専門医療相談を行っています。
    認知症カフェ: 認知症のご本人や家族、地域住民などが気軽に集まり、交流できる場です。
    家族会: 同じ病気を持つ家族同士で情報交換や悩みの共有ができます。精神的な支えになります。
  • 介護保険サービスの利用: ケアマネジャーと相談し、訪問介護、デイサービス、デイケア、ショートステイ、福祉用具のレンタル・購入費助成などを適切に組み合わせ、サービスを最大限に活用します。
  • 経済的支援: 介護保険サービス以外にも、医療費助成制度や障害者手帳など、利用できる制度がないか確認しましょう。

介護者は、ご本人だけでなく自身の健康も大切にしてください。
無理をせず、周囲に助けを求め、利用できる社会資源は積極的に活用することが、長期的な介護を続ける上で不可欠です。

レビー小体型認知症に関するよくある質問

レビー小体型認知症について、ご本人やご家族からよく寄せられる質問とその回答をご紹介します。

レビー小体型認知症の症状の特徴は?

レビー小体型認知症の主な特徴は、以下の4つです。

  • 認知機能の変動: 意識レベルや注意力が一日の中でも、あるいは日によって大きく変動する。
  • 幻視: 具体的で鮮明な幻視を繰り返し見る。
  • レム睡眠行動異常症: 夢の内容に合わせて寝言を言ったり、体を動かしたりする。
  • パーキンソン症状: 手足の震え、体の硬さ、動きの遅さ、バランス障害など。

これらの症状は、アルツハイマー病など他の認知症とは異なる点であり、診断の手がかりとなります。

レビー小体型認知症に特徴的なのはどれか?

上記4つの症状がレビー小体型認知症に特徴的ですが、特に「認知機能の変動」「幻視」「レム睡眠行動異常症」は、アルツハイマー病ではあまり見られないか、見られても病気のかなり進行した段階で起こることが多い症状です。
そのため、これらが病気の比較的早い段階から見られる場合は、レビー小体型認知症を強く疑う根拠となります。

レビー小体ができる原因は何ですか?

レビー小体は、アルファ・シヌクレインという脳内のたんぱく質が異常に凝集してできる塊です。
このアルファ・シヌクレインがなぜ異常な構造に変化し、蓄積を始めるのかは、現在のところ完全には解明されていません。
遺伝的要因、環境要因、その他の病気との関連などが研究されていますが、特定には至っていません。

レビー小体型認知症の余命は何年ですか?

レビー小体型認知症の平均的な余命は、診断から数年から10年程度と言われています。
ただし、これはあくまで平均値であり、個々の患者さんの状態や合併症の有無、受けられるケアなどによって大きく異なります。
早期に診断を受け、適切な治療や介護を行うことで、QOLを維持し、より長く生活される方もいらっしゃいます。

レビー小体型認知症は治りますか?

現在のところ、レビー小体型認知症そのものを完全に治す根治療法は確立されていません。
しかし、症状を和らげたり、病気の進行を緩やかにしたりするための薬物療法や非薬物療法はあります。
これらの治療によって、症状による苦痛を軽減し、ご本人やご家族がより良い生活を送れるようにサポートすることが可能です。
新しい治療法の開発に向けた研究は続けられています。

レビー小体型認知症の進行速度は?

レビー小体型認知症の進行速度は個人差が大きいですが、一般的にはアルツハイマー病と比較すると、病気の進行が比較的速い傾向があると言われることがあります。
特に初期は症状の変動が大きく、一進一退を繰り返しながら徐々に進行していきます。
パーキンソン症状の進行により、身体機能が比較的早く低下することがあります。

まとめ:早期発見と適切な対応が重要です

レビー小体型認知症は、認知機能障害、幻視、認知機能の変動、レム睡眠行動異常症、パーキンソン症状といった特徴的な症状を持つ複雑な病気です。
これらの症状は、他の認知症や様々な病気と間違われやすく、診断が難しい場合があります。

しかし、レビー小体型認知症について正しく理解し、特徴的な症状を早期に発見することが、適切な診断へとつながります。
早期に診断がつけば、その後の治療や介護の計画を立てやすくなり、症状の緩和やQOLの維持・向上に向けた対応を迅速に開始できます。

現在の医療では、レビー小体型認知症を完全に治すことはできませんが、症状をコントロールするための薬物療法や、ご本人やご家族が安心して生活するための非薬物療法、環境調整、そして何よりも温かい介護が非常に重要です。
幻視や行動異常といった症状に対しては、病気への理解に基づいた、ご本人に寄り添う対応が求められます。

ご本人やご家族だけで悩みを抱え込まず、医療機関、地域包括支援センター、認知症疾患医療センター、精神保健福祉センター、家族会など、様々な相談機関や社会資源を積極的に活用してください。
専門家のサポートを受けながら、病気とうまく付き合っていく方法を見つけていくことが大切です。

この情報が、レビー小体型認知症と向き合う皆様の一助となれば幸いです。


免責事項:
この記事は、レビー小体型認知症に関する一般的な情報提供を目的として作成されたものであり、医療的なアドバイスに代わるものではありません。個々の症状や治療については、必ず専門の医師にご相談ください。診断や治療は、医師の判断に基づいて行われるべきです。

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