うつ病は心の病?脳の病?

うつ病は心の病?脳の病?

誰にでも生じうるストレスがきっかけで発症したり、思い当たる原因がなくても発症したりする場合もあるため、ただの怠けや心の病と誤解されがちなうつ病ですが、近年になり「脳の病」であるとの理解が広がってきています。
また同時に、生物学的・精神医等の観点から、うつ病の原因や効果的な治療方法の発見に繋がるような研究が数多く進められています。
そのような研究の中から、新しい研究結果を一つご紹介します。

進む「うつ病」に関する研究

進む「うつ病」に関する研究

うつ病の原因遺伝子の発見

“大規模な遺伝子研究が行われたにも関わらず、ヒト遺伝子の中にはうつ病の原因となる有効な遺伝子は発見されませんでした。我々は、ヒトに寄生する微生物を含む遺伝子群(メタゲノム)に研究対象を広げ、ヒトに潜伏感染しているヒトヘルペスウイルス 6(HHV-6)が持つ、うつ病の原因となる遺伝子 SITH-1 を発見しました。SITH-1 は脳のストレスを亢進させることで、うつ病を発症させる作用があり、うつ病と診断されない程度の軽いうつ症状にも影響していました。また SITH-1 は、ヒトを 12.2 倍うつ病になりやすくさせ、79.8%のうつ病患者が影響を受けているという、非常に効果の大きい遺伝子であることも分かりました。”
※東京慈恵会医科大学・ウイルス学講座・近藤一博氏「うつ病の原因遺伝子の発見」より

2020年6月iScience誌(Cell Press)にも掲載された、東京慈恵会医科大学・ウイルス学講座・近藤一博氏の論文では、「SITH-1」と呼ばれる遺伝子がうつ病を発症させる要因である可能性が高いと発表されています。

現在ストレスを感じている状況だという方は、すぐに実践できる対処法として以下を試してみてはいかがでしょうか。

ストレスへの対処法

ストレスへの対処法

十分な休息を取る

「しなければならない」といった考えで仕事や勉強に向かっていると、知らず知らずのうちにストレスとなり、精神的に追い込まれてしまいます。
そのような場合には、まず第一に健康を優先して休息を取ることが大切です。
忙しい中でもしっかりと休息を取り、肩の力を抜いてみましょう。

運動をして気分転換を行う

スポーツや散歩、フィットネスなどで体を動かし、心身のリフレッシュを図りましょう。
ただし過度な運動は疲れが溜まってしまうだけという状態になりかねないため、自分のペースで適度な運動を心掛けてみてください。

趣味に没頭する

個人差はありますが、趣味に没頭することもストレス解消に繋がる方法です。
音楽・映画鑑賞・読書・ゲームなど、自分が楽しめるものに対して没頭してみましょう。
以前から興味があったものを新しく始めてみるのも良いかもしれません。

家族や友達との時間をつくる

気心の知れた友達と遊んだり、家族に悩みを打ち明けたり、たくさん会話してみましょう。
そうして過ごす中で、自分では気付きにくいうつ病の初期症状に対して家族や友人が気付くことで、うつ病の早期発見に繋がる可能性もあります。

精神科や心療内科を受診する

専門家である精神科・心療内科の医師に相談してみるのも良いでしょう。
ストレスがうつ症状として悪化する前に対処することが重要です。

うつ病専門クリニック(精神科・心療内科)への受診

品川メンタルクリニックは、品川(東京)、梅田(大阪)にあるうつ病専門の精神科・心療内科です。
「ストレスを抱えた状態が続いている」「誰に相談していいか分からない」という方は、ぜひご相談ください。

うつ病専門の精神科・心療内科として、うつ病診断を補助する「光トポグラフィー検査」や薬に頼らない新しい治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っています。
検査・治療法について詳しく知りたい方も、品川メンタルクリニックにお気軽にお問い合わせください。

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【プロフィール】
小松 祐
四国地方出身、東京在住のWEBライター。
IT・WEB業界にWEBサイト管理者として携わりながら執筆活動を続けている。
小さい頃から文字と慣れ親しみ、書道の段位は特待生だった。
友人の精神疾患をきっかけに、精神科や心療内科について関心を持つようになる。

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